【訃報】『チアーズ』のノーム役で知られるジョージ・ウェントさんが死去、76歳

故・ジョージ・ウェント 写真:John M. Heller/Getty Images
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米人気ドラマ『チアーズ』でビール好きの会計士ノーム・ピーターソンを演じた俳優ジョージ・ウェントさんが、76歳で死去した。家族の発表によれば、ウェントさんは自宅で安らかに眠るように息を引き取ったと、現地時間20日(火曜日)の朝に家族が確認したという。

「ジョージは愛情深い家族思いであり、友人たちにとって信頼のおける存在でした。彼の存在は永遠に惜しまれるでしょう」と、代理人は声明で語った。遺族はこの困難な時期にプライバシーを尊重するよう求めている。

コメディの原点はシカゴ 『チアーズ』で不動の人気を確立

1948年10月17日、イリノイ州シカゴで生まれたジョージ・ウェントさんは、地元の名門即興劇団「セカンド・シティ」で俳優としてのキャリアをスタートさせた。1975年に本団へ昇格後、テレビや映画の世界へと活動の場を広げていった。

1982年にスタートしたNBCのシットコム『チアーズ』では、居酒屋の常連客ノーム・ピーターソン役でブレイク。ノームは登場時に「ノーム!」と店内の全員から声をかけられる“お馴染みの男”で、ウェントさんは全11シーズンにわたり出演。テッド・ダンソン、リー・パールマンとともに、全話出演を果たした3人のうちの1人である。

ウェントさんは1984年から1989年まで6年連続でエミー賞助演男優賞にノミネートされるも、受賞には至らなかった。

役作りについては、「カメラが回っているときだけビールを飲むように工夫した」と語っており、実際に飲んでいたのはぬるくて泡立たせるために塩を入れたノンアルコール飲料だったもので、「本当に不味かった」と語っている。

多彩な活動と家族、そしてビール愛

ウェントさんは映画『ドリームスケープ』『ガバリン』『フレッチ/殺人方程式』『ガン・ホー』『フォーエヴァー・ヤング 時を超えた告白』などで個性的な役柄を演じ、コメディからホラー、ファミリー向け作品まで幅広いジャンルで活躍した。

1991年にはマイケル・ジャクソンのミュージックビデオ「Black or White」に出演し、音楽好きの息子(マコーレー・カルキン)に困惑する父親役を演じたことで注目を集めた。

その後はテレビシリーズにゲストとして出演を重ね、ブロードウェイでは舞台『Art(原題)』でデビューを果たした。2007年から2008年にはミュージカル『ヘアスプレー』にてエドナ・ターンブラッド役を務め、舞台でもその存在感を示した。

ブロードウェイ・ミュージカル『ヘアスプレー』でエドナ・ターンブラッド役を演じるジョージ・ウェント 写真:Bruce Glikas/FilmMagic

妻は女優のバーナデット・バーケットで、1978年に結婚。彼女は『チアーズ』でノームの声を演じていた。3人の実子と2人の継子をもうけており、家族思いの一面も知られている。甥には俳優のジェイソン・サダイキスがいる。

また、2009年には著書『Drinking With George: A Barstool Professional’s Guide to Beer(原題)』を出版し、自らの“ビール愛”をユーモアを交えて語っている。

「快適な椅子、涼しい風、ラジオで聴く野球中継、そして冷えたビールがあれば、それ以上は望まない」と綴り、「ビールのない世界なんて、私は生きていけない」と締めくくっている。

※この記事は要約・抄訳です。オリジナル記事はこちら

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