NMIXX、新アルバム『Fe3O4:Forward』とグループの現在地を語る【インタビュー】

2022年、韓国におけるエンターテイメント企業の最大手、JYPエンターテイメントはガールズ・グループのNMIXX(エンミックス)とともに、様々なジャンルを融合したスタイル「MIXXポップ」を生み出した。
NMIXXによる実験的なデビュー作『O.O.』から最新シングル『Know About Me』(ノウ・アバウト・ミー)に至るまでメンバーの6人(へウォン、リリー、ソリュン、ベイ、ジウ、キュジン)はその多才さを武器にしてきた。そんな彼女らは今回、新アルバムの『Fe3O4:Forward』をリリースした。同作はパワーアップし続ける彼女たちが紡ぎ出す、『Fe3o4』シリーズのいわば「最新話」ともいえよう。
デビュー以来、常に新しいサウンドに挑戦してきたNMIXXだが、今回もそんな彼女たちの姿勢は健在だ。例えば、アルバムに先駆けてリリースされた先行シングル『High Horse』(ハイ・ホース)は、グループの歌唱能力が遺憾無く発揮されるバラード・ナンバーとなっている。更にグループがリリースしたアルバムのティーザー・ビデオでは彼女らが従来のジャズやヒップホップ路線とは異なる、ダンスミュージックを取り入れていることも窺われた。
今回、米『ハリウッド・リポーター』はそんな彼女たちにインタビューを行い、NMIXXとして活動する上でのアイデンティティや、3年間の活動の中で育まれたグループの絆などについて話を聞くことができた。
- Q:このアルバムを創り上げるプロセスの中で一番記憶に残っていることは?
へウォン:『High Horse』のMVを撮影しているときのことですかね、私たちは研修生時代からモダンダンスやジャズを習っていましたが、今回はそれをNMIXX流の振り付けにアレンジしなければならなかったんです。本当にキツかったですが、ビデオをご覧になれば、本当にその魅力をわかっていただけるかと思います。
- Q:『Know About Me』は一見すると今までのNMIXXの曲に似ているようで(いい意味で)違うように感じる。新しい物事への挑戦をどのように感じた?
リリー:個人的に私は『Know About Me』を気に入ってるんです。確かにあの曲は今までのNMIXXがやってきたこととはちょっと違いますね。でも、本当に私たちはうまく自然にその変化に適応することができたと思います。研修生時代の練習方法のおかげかどうかはわかりませんが、メンバー全員がこの曲にとても合っているんです。本当にいい曲なんで、ファンの皆さんの反応が楽しみですね。多くの人が気に入ってくれると思います。
- Q:アルバムの中で個人的なお気に入りの曲はある?
ベイ:アルバムの中に『Papillon』(パピヨン)という曲があって、その中にはすごく早口のラップパートがあるんです。ラップをする上ではもちろんきちんと発音しなければなりませんので、うまくできるか不安でした。ただ、努力した甲斐あって本当に満足のいく出来になりましたね。でも、本当に難しい挑戦でした。
キュジン:私のお気に入りは『High Horse』ですかね。もうアルバムの前にリリースされてましたけど。ああいうタイプの曲にはこれまで挑戦したことがなかったんで、チャレンジでした。ある意味、本当に特別な感じがしましたし、このような曲でどのようなパフォーマンスができるのか、想像するのも難しかったですね。でも完成した曲を聴くと、それはとても新鮮なもので、私にとっても自慢できるものになりました。ファンの皆さんにも気に入っていただけたみたいなので、これまでの苦労が報われたような気がして、本当に嬉しいです。
- Q:音楽のスタイル的に言って、今回のアルバムをランク付けするとしたらどのくらいの順位になる?
リリー:タイトル曲(『Know About Me』)のジャンルとしては、トラップ・ビート、R&Bとポップスのミックスなんですけど、どれも私のお気に入りなんです。だから私たちが試した中で好きなジャンルの上位に間違いなく入ると思いますね。「High Horse』は私たちにとってとても新しいタイプの曲ですが、そのジャンルはとても気に入ってるんです。なので、好きなジャンルで言えばかなり上位に入ると思います。
- Q:グループは結成3年目を迎えるが、チームワークはどう?慣れてきて仕事はしやすくなった?
ソリュン:確実に私たちは経験を積んだように感じますね。それとよくみんなでコミュニケーションをとってチームワークを高められるよう意識しています。
- Q:最初のころは分からなかったようなお互いのいろんな面を理解できるようになった?
リリー:これもアイドルという特殊な職業として生きていく上での宿命だと思うんですけど、なんていうか必ずしも他のみんなと分かり合えることばかりではないんです。そんな時にお互いを分かり合えるのは周りのメンバーだけですね。そんな感じで私たちはどんどん仲良くなりましたし、何も言わなくても分かり合えるような絆みたいなものが確実にできました。私たちは全員が同じような経験をしているので、みんながどんな風に思っているのかが分かるんです。そういう事情で、私たちはより仲良くなることができたし、そういうコミュニケーションを取ることができるようになったんだと思います。
- Q:デビューしてから個人的に得た一番の学びは?
ジウ:パフォーマーとしての経験を積むにつれて、自分がどんな風にカメラやファンの目に映っているかということがだんだん分かってきたかと思います。それとめちゃくちゃ忙しいスケジュールの中でもうまく体調管理をすることができるようになりました。
- Q:デビューしてからこれまで、いちばん達成感を感じたことは?
へウォン:例えば私たちがツアーで今まで行ったことのないような国に行った時に、現地のファンの皆さんが韓国語で歌ってくれた時ですね。それも曲の最初から最後まで、全くその国の言語と違う言葉なのに。そういう光景を見ると歌手になって良かったと心から思います。
ベイ:私は今この瞬間がまさにそうですね。ロサンゼルス(米『ハリウッド・リポーター』オフィス所在地)にも初めて来ましたし、インタビューが英語だと聞いたので、英語で答えられるように練習もしてきました。それでいざ本番になったら皆さん、私が練習した通りの質問をしてくださったので完璧に答えられたんです。本当に最高です。
- Q:『NMIXX』というグループ名を人々が聞いた時、どんなことをイメージしてもらえるようになりたい?
へウォン:私たち、いろんなジャンルに挑戦してはいますが、その真ん中には常に変わらない核となるメッセージがあるんです。それは多様性を認め、偏見を打ち破ろうというものです。それこそがNMIXXの核心であり、揺るぎないものなんだと思います。それが、私たちが「MIXXポップ」をやる理由のひとつです。願わくば、NMIXXの曲を聴いたファンの皆さんにもそれを実際に感じてほしいですね。
ベイ:私、実はもともと自己肯定感が低いタイプだったんです。だけどファンの皆さんとコミュニケーションをとる中で、皆さんにたくさん元気をもらうことができました。そのおかげで私は自分に自信を持てるようになってきたんだと思います。皆さんからいただいた愛情に恩返しができるように、私たちの音楽を通じて皆さんを勇気づけられるようになりたいです。
- Q:アーティストとして、新しいことへの挑戦というのはどんな意味を持つ?
キュジン:アーティストとして自分の個性や能力、表現力は本当に重要です。その意味で、私たちが複数のジャンル、しかもまったく異なるジャンルに挑戦していることは、アーティストとしてのそういったスキルを物語っていると思います。違ったジャンルの音楽に挑戦するだけでなく、ダンスやパフォーマンスの表現も幅広いものですから。そういう点も私たちがアーティストとしてその実力を示してきた証だと思ってます。
- Q:今後の目標は何?次は何に取り組みたい?
リリー:私たちはいつも、ファンの皆さんにたくさんの自信と愛を与え、何があっても自分らしくいられるように励まそうと思います。その中で、私たちも自分らしく、いろいろな面を見せるようにしています。私の目標、というか私たちの目標としては、NSWERS(エンサーズ:グループのファン層の名称)がもっと増えて、みんなに私たちの音楽へ親しみを感じてもらうことです。私たちの音楽で、世界中のさまざまな人たちにもっと多くの喜びを与え、私たちの物語を語り継いでいけることを心から願っています。そのような物語こそファンの皆さんが私たちの音楽の中に見つけ出し、楽しんでくれるものではないでしょうか。とにかく、私たちは将来もっと多くのNSWERが増えて、私たちの音楽を気に入って、幸せな気分になってほしいです。
ベイ:私たちの世界であるMIXXTOPIA(グループの物語)に戻る航海の準備はOKです。だから私たちの旅にもっと多くの人たちを連れて行きたいと思っています。そこのあなたも一緒にどうですか?
デビューから3年、常に新しい挑戦を続けるNMIXX、そんな彼女たちの姿から今後も目が離せない。
※本記事は要約・抄訳です。オリジナル記事(英語)はこちら
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