『ホーム・アローン2』監督、トランプ大統領出演シーンを後悔

Chris Columbus
C・コロンバス監督 写真:Kevin Winter/GA/The Hollywood Reporter/Getty Images
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『ホーム・アローン2』(1992)の監督を務めたクリス・コロンバスは、同作のあの「迷シーン」について未だに後悔しているそうだ。

コロンバスは月曜日、『サンフランシスコ・クロニクル』の取材に応える中で、『ホーム・アローン2』でのドナルド・トランプ氏(現大統領)による出演シーンが同作の「呪い」になってしまったとした上で、同シーンを削除しなかったことを後悔していると語った。何でも、コロンバスは実際に映画が完成した際、同シーンのカットを検討していたようだが、当時の観客がトランプ氏のシーンに対して好意的に反応したため、そのまま公開することになったそうだ。

「シカゴで試写会をやったんですが、あのシーンが流れた瞬間、観客は大盛り上がりでしたからね。みんなにはウケたみたいで、拍手喝采の嵐でした。私はその当時、コメディについてそれなりにわかっていたつもりでしたがそれは間違いでした。まさかあれがウケるとは思いもしなかったですから」

以前も、コロンバスはトランプ大統領によるカメオの舞台裏について明かしていた。同監督は2020年に『ビジネス・インサイダー』の取材に対し、トランプ氏のサイドが「(当時トランプ大統領がオーナーを務めていた)プラザホテルをロケに使いたいならトランプ氏を『ホーム・アローン2』に出演させること」という条件を突きつけてきたと振り返っている。(これに対してトランプ大統領側は『ホーム・アローン2』製作陣側が自身の出演を要請してきたとSNS上で反論)

『ホーム・アローン2』の公開から30年以上が経った今なお、コロンバスにとってトランプ氏の出演シーンは「汚点」となっているのだそう。しかし当時の制作スタッフはどうしてもプラザホテルでロケを行いたがっていたために、トランプ氏のカメオ出演はやむを得ない決断だったのだとか。

「本当に今でもロケ地があそこじゃなければ良かったのにと思いますね。というか彼(トランプ大統領)は何を考えているのでしょうか?彼は私が嘘をついていると言いましたが、そんな訳ありませんよ。私が彼に出演をお願いしたって言いますけど、なんで私が俳優でもない人物にわざわざ出演をお願いしなきゃならないんでしょうか」

また、インタビューの最後にコロンバスは現在の世相に対する皮肉を交えてこう語った。

「でももうカットはできませんね。そんなことをすれば私は多分「非国民」として(自身のルーツがある)イタリアに追い返されてしまうかもしれません」

あの名作がこんな形で人々に語り継がれてしまうとすれば、残念な限りだ。

 ※本記事は要約・抄訳です。オリジナル記事(英語)はこちら

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