「スポーツは人生の縮図」ブラッド・ピットが語った『F1/エフワン』と『マネーボール』に込めた想い

現在公開中の新作映画『F1/エフワン』の主演俳優ブラッド・ピットは、7月2日ポッドキャスト番組『ニュー・ハイツ』にゲスト出演した。この番組は、トラビス・ケルシー(NFLカンザスシティ・チーフスのタイトエンド)と、ジェイソン・ケルシー(元フィラデルフィア・イーグルスのセンター)の兄弟が司会を務めている。
番組中、ジェイソンはオスカー俳優であるピットに対し、『F1/エフワン』について「とても映画的だった」と語った後に、「他にもスポーツ映画をやってみたいと思うか?」と質問した。
すると、ピットは「スポーツ映画がうまくハマると、本当に最高なんだ。たとえば、ジーン・ハックマンの『勝利への旅立ち』(1986年)や、ロバート・レッドフォードの『ナチュラル』(1984年)を思い出すと、ただの映画を超えた何かがある。僕にとってスポーツって、たった1試合で人生すべてを語れるものなんだよ。」と答えた。
また、ケルシー兄弟に対して
「私たちはあなたたち(ケルシー兄弟)の姿を見ているんです。どんな運命をたどるのか、逆境にどう立ち向かい、それをどう乗り越えるのかを見ている。それはまさに、人生そのものを映し出す素晴らしいメタファーなんですよ。」と語りかけた。
『F1/エフワン』の前に、ピットの代表作として広く愛されているのが、2011年の映画『マネーボール』だ。米『ハリウッド・リポーター』はこの作品を「史上最高の野球映画」のひとつに選出している。この作品はアカデミー賞で6部門にノミネートされ、ピット自身も主演男優賞にノミネートされた。
『マネーボール』についてピットは「スポーツ映画がうまくいくと、本当に特別なものになります。そして『マネーボール』では、それがうまくいったと心から感じています。あの作品を、スポーツ映画という“辞書”に美しく加えることができたと思っています」と感慨を述べた。
「今回の『F1/エフワン』も、そういう意味でとても大きな作品だと思っています。なぜなら、レースというのは、体験できる中でもっとも感覚に訴えてくる競技のひとつだから。でも、本当に優れたスポーツ映画には、必ず物語があります。そしてその物語に心を動かされるんです。しかも、ものすごく面白い。今回の作品で、それをしっかり届けられたと思いますし、すべての先にある“ある種のスピリチュアルな結末”にも、とても誇りを感じています。」と話した。
別の場面では、ピットが次の世代の俳優たちはどんなことをしているのかを見るのが好きだと語る一面もあった。
「彼らがどんな壁にぶつかり、それをどう乗り越えていくのかを見るのが好きなんです。そして、彼らはその過程を楽しんでいるように見える。僕らの世代はもっと肩に力が入っていて、“演技がすべてだ”“絶対に迎合しちゃいけない”みたいな空気があった。でも今は、“いろんな分野でアーティストになれるんだから、やってみようよ、楽しもうよ”って感じになってるんだ。」
一方で、そんな自由な時代を生きる若い俳優たちにも、気になることがあるという。
「彼らも、『フランチャイズ作品に出なきゃ』とか『スーパーヒーローを演じなきゃ』みたいな流れに巻き込まれているんです。でも僕はいつも言ってるんです。『ダメだ!やめとけ!そういうのはいずれ廃れる』ってね。」
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。
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