DC再建の第一歩『スーパーマン』好調発進!ジェームズ・ガン体制DC映画が世界興収320億円突破
世界興収320億円突破、米国内は179億円スタート
ジェームズ・ガン監督による新作『スーパーマン』が、全米での公開初週末に1億2,200万ドル(約179億円)を記録。海外でも9,500万ドル(約140億円)を積み上げ、推定世界興収は2億1,700万ドル(約320億円)となった。
一部で「国民的ヒーロー=超アメリカ的」というイメージが根強いことから、海外での反応はやや控えめだったが、全体としては堅実な滑り出しといえる。
DC再建の“象徴作”に ガンとサフラン体制の第1弾
本作は、近年迷走していたDCスタジオの再構築を担う第一作として位置づけられている。ジェームズ・ガン監督は脚本と演出を担当するだけでなく、2022年からピーター・サフランとともにDCスタジオのトップを務めている。
ガン体制下でのDCユニバース再始動は、本作『スーパーマン』を皮切りに、『スーパーガール:ウーマン・オブ・トゥモロー(原題)』『クレイフェイス(原題)』といった新作映画、さらにHBO Maxのドラマシリーズ『ランタンズ』などが続く。10年に及ぶ長期計画の第一歩として、ガンは「ファンの信頼を取り戻すことが目標」と語っている。
DC映画として8年ぶりの“1億ドル超え”スタート
『スーパーマン』がDC映画として1億ドル超えのオープニングを記録するのは、実に8年ぶり。前回は2017年の『ワンダーウーマンの1億330万ドル(約152億円)であり、今回はそれを上回る成績を叩き出した。
単独のスーパーマン映画としては、2013年の『マン・オブ・スティール』の1億1,670万ドル(約171億円)を上回り、シリーズ史上最大の国内オープニングとなった。
”スーパーヒーロー疲れ”を乗り越えた要因とは?
近年のハリウッドでは「スーパーヒーロー疲れ」が深刻とされる中、『スーパーマン』は2024年の『デッドプール&ウルヴァリン』以来、1年ぶりに1億ドルを突破したヒーロー映画である。
ワーナーの配給部門責任者ジェフ・ゴールドスタインは「観客がこの新しい世界観に共鳴してくれた」と手応えを語った。批評家と観客の反応も良好で、観客調査のCinemaScoreは『A-』、Rotten Tomatoesでは観客スコア94%、批評家スコア82%を獲得している。
観客層は若年男性中心 IMAXなど大型スクリーンが好調
興行データによると、観客の68%が男性で、約3分の2が18〜34歳。IMAXやDolby Cinemaなどのプレミアムスクリーンによる売上が全体の半数近く(47%)を占めており、映画体験の質にもこだわる層の支持を集めた。
主演はデヴィッド・コレンスウェット(スーパーマン役)、レイチェル・ブロズナハン(ロイス・レイン役)、ニコラス・ホルト(レックス・ルーサー役)。そのほかスカイラー・ギソンドやイザベラ・メルセドらが出演する。
『ジュラシック・ワールド/復活の大地』は早くも世界興収530億円
同時期公開のライバル作品にも注目が集まる。ユニバーサルの『ジュラシック・ワールド/復活の大地』は公開2週目にして5億2,950万ドル(約778億円)に達し、中国を含む海外市場で『スーパーマン』を上回る好成績を記録している。
また、Appleとワーナーの『F1/エフワン』、ディズニーの実写版『リロ&スティッチ』なども健闘しており、この夏の大作映画シーズンは、例年以上に激しい競争となっている。
ガンとDCの未来に期待 ザスラフCEOのコメントも
ワーナー・ブラザース・ディスカバリーのCEO、デヴィッド・ザスラフは声明で「3年前、ジェームズ・ガンはミズーリ州で育った自身の経験とDCヒーローへの深い愛着を語ってくれた。彼に任せることを即決したのを覚えている」と語った。
「『スーパーマン』は始まりにすぎない。これからの10年でDCユニバースは再び世界を魅了する」と強調しており、ガン体制のDCが本格的に軌道に乗り始めたことを示す作品となった。
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。
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