西島秀俊「親の子殺し」テーマのミステリー『人間標本』は「誰も真実当てられない」
Prime Videoのドラマシリーズ『人間標本』の制作発表が13日、都内のホテルで行われ、主演俳優の西島秀俊、共演する歌舞伎俳優の市川染五郎、廣木隆一監督、原作者の湊かなえ氏が出席した。
人気作家の湊かなえ氏が、デビュー15周年を記念して書き下ろした同名小説が原作。「親の子殺し」という衝撃的なテーマを題材に、チョウの研究者である教授が、息子を含めた6人の少年を殺害し標本にしたと告白するミステリーだ。
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西島は「企画を聞いて、とにかく参加したくて飛びついた」という。だが、自身の子供を殺すという設定に、「そのことに思い至るシーンが最も難しかった。越えることがほぼ不可能な壁をどう演じるか。監督やプロデューサーと話し合い、最後まで見ると深い愛の物語がキーなんだという思いで葛藤しながら撮影していた」と振り返った。
対する息子役の染五郎は、現代劇のドラマは初出演。「かつらを着けていないことに違和感があって、頭が軽いなという不思議な感覚だった。普段は全く違うビジュアルになるのでそこで自分と役との切り替えのスイッチが入るけれど、境目があまりないので新鮮な体験でした」と明かした。
2人は初共演で、西島は「一本芯の通った美しさを無意識に発していると感じた。大人の部分と純粋な子供の部分が同居していて、魅力的で特別な俳優」と絶賛。染五郎も、「西島さんが現場でナチュラルに父親としていてくださったので、作品としては描かれてはいない親子が生きてきた過去もにじみ出ていると思う」と感謝した。
湊氏は、「文字でたくさんしたものを、役者の表情やセリフ回しで平面だったものが立体化されて、こんなに幸せなことはない」と感激の面持ち。2022年の映画『母性』に続き湊作品に挑んだ廣木監督は、「やっているうちにある到達点が見えてきた。だいご味は見ていただければ分かる。最後にはいいものを見たと感じられると想う」と自信をにじませた。
染五郎は「親子の愛がテーマの一つで、親子でも違う人間だからすれ違い悲劇的な展開を生むこともある。その中での人間の本質を描いていると感じて受け取っていただけたらうれしい」とアピール。そして、西島が「二転三転して最後まで結果が見えない、見応えのある凄いドラマが完成した。原作を読んでいない人で、真実を当てられる人は誰もいないのではないか」と豪語して締めくくった。
取材/記事:The Hollywood Reporter 特派員 鈴木元
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