【トロント国際映画祭】クロエ・ジャオ監督『Hamnet』が観客賞を獲得

クロエ・ジャオ監督『Hamnet』が観客賞を受賞
ウィリアム・シェイクスピア役のポール・メスカル(『Hamnet』より)写真:Agata Grzybowska / © 2025 FOCUS FEATURES LLC
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クロエ・ジャオ監督『Hamnet』が観客賞を受賞

現地時間14日、記念すべき第50回目となるトロント国際映画祭が幕を閉じた。同映画祭の最高賞となる観客賞にはクロエ・ジャオ監督の『Hamnet』が選ばれた。

『Hamnet』は、マギー・オファーレルによる同名の小説を映画化したものである。脚色を加えつつ、ウィリアム・シェイクスピアとその妻アン・ハサウェイとの出会いを描く。主演をつとめるのはポール・メスカルとジェシー・バックリーだ。同作は今月上旬に開催されたテルライド映画祭でも好評を博していた。ちなみに、クロエ・ジャオにとって観客賞の受賞は『ノマドランド』(2020)以来となる。

授賞式にオンライン参加したジャオは次のように述べた。

「若い頃、私はとても孤独でした。だから、物語を書いたり、漫画を描いたりしてそれらをインターネットに投稿していたんです。そうして、見知らぬ人々のコメントや反応をみるのが好きでした。彼らがそれを気にいるかどうかに関わらず、私は彼らと繋がっていると感じました。そうすると突然、少しだけ世界が孤独な場所ではなくなりました。そして人生にもっと意味があるように思えたのです」

注目作が目白押しのトロント国際映画祭

ちなみに、今回のトロント国際映画祭では注目作が出揃った。例えば、ギレルモ・デル・トロ監督の『フランケンシュタイン』が観客賞の次点として注目を集め、さらにライアン・ジョンソン監督の『Wake Up Dead Man: A Knives Out Mystery』もプレミア上映で好評を博し、次点に選ばれた。

トロント国際映画祭の観客賞はアカデミー賞の行方を占う上でも大きなヒントとなる。昨年は、観客賞の次点となった『ANORA アノーラ』(2024)がアカデミー賞で大きな注目を集めたことは記憶に新しい。

なお、今回のトロント国際映画祭では他の部門でも話題作が勢揃いしている。日本からは、谷垣健治監督の『The FURIOUS』がアンダーグラウンド映画部門の「ミッドナイト・マッドネス観客賞」の次点にランクインした。

また、ドキュメンタリー部門の観客賞には『The Road Between Us: The Ultimate Rescue』が選ばれた。同作は2023年10月7日のハマスによるテロ攻撃に際して人質救出にあたったイスラエル軍の将校に密着したドキュメンタリーである。同作をめぐってはパレスチナ問題を巡って上映取りやめを求める声が上がったことでも物議を醸した。

※本記事は要約・抄訳です。オリジナル記事(英語)はこちら

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