【独占インタビュー】22年ぶりの来日を果たした、『フルハウス』ジェシーおいたん役のジョン・ステイモスにインタビュー! 『フルハウス』が今も世界で愛される理由、ボブ・サゲットとの思い出、名ゼリフ「Have mercy!」誕生秘話を語る

ジョン・ステイモス Photo: Ryo Tateoka
ジョン・ステイモス Photo: Ryo Tateoka
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1987年の放送開始以来、世界中の視聴者に家族の温もりを届けてきた『フルハウス』。ジェシーおいたん役で知られる、俳優でミュージシャンのジョン・ステイモスが、日本のファンイベント「ハリウッド・コレクターズ・コンベンション(通称:ハリコン)」に参加するため来日を果たし、ハリウッドリポーター・ジャパンは独占インタビューを実施した。

ジョン・ステイモス Photo: Ryo Tateoka
ジョン・ステイモス Photo: Ryo Tateoka

「ハリコン」は、ハリウッド俳優とファンが直接ふれあえる交流イベント。25回目を迎えた「ハリコン No.25」では、人気海外ドラマ『フルハウス』のジェシー役で知られるジョン・ステイモスと、ジョーイ役のデイブ・クーリエがゲストとして来日を果たした。

『フルハウス』は、1987年から全8シーズン192話にわたり放送された国民的シットコム。妻を亡くした父ダニー(演:ボブ・サゲット)が、親友ジョーイ(演:デイブ・クーリエ)と義弟ジェシー(演:ジョン・ステイモス)と共に3人の娘を育てる姿を描き、世界中で愛されたホームコメディの名作だ。日本でも90年代に地上波放送され世代を超えて人気を集め、続編『フラーハウス』はNetflixで配信されている。

【動画】ミシェルにメロメロな3人のパパ | フルハウス | Netflix Japan

ジョン・ステイモスは、『フルハウス』のジェシー役でブレイクし、続編『フラーハウス』にも出演。テレビでは『ER緊急救命室』『glee/グリー』『Grandfathered』『YOU -君がすべて-』など幅広い役柄をこなし、舞台・コンサートでも活動。また、米ロックバンドのザ・ビーチ・ボーイズの公演に長年ゲスト参加するなど、音楽面でも存在感を示している。

そんなジョン・ステイモスが22年ぶりに来日を果たし、今回、ハリウッドリポーター・ジャパンは独占インタビューを実施。『フルハウス』が今も世界で愛される理由や、共演者との確かな絆、ボブ・サゲットとの思い出、そして名フレーズ「Have mercy!(たまんねえ!)」誕生秘話などたっぷりと語ってもらった。

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ーー日本に来ていただきありがとうございます。最後に日本を訪れたのはいつですか。
ジョン:最後に来たのは僕の40歳の誕生日のときだったから、22年前だね。初来日だったんだ。今回の来日はその時以来だよ。

ーーそうだったのですね。22年ぶりの来日はいかがですか。
ジョン:本当に最高だよ!ずっと戻ってきたいと思ってたんだ。妻の40歳の誕生日で日本に来る予定だったんだけど、今回「ハリコン」の話が来て、じゃあ今行こう!って決めたんだ。ここ5日間はディズニーランドで過ごしたよ。

ーー日本のディズニーランドはいかがでしたか。ランドとシーどちらに行かれたのでしょうか。
ジョン:美しかったよ。両方行ったよ。

ーーどちらが好きでしたか。
ジョン:どちらも好きだよ!

ーージェットコースターには乗りましたか。
ジョン:僕は激しいアトラクションは好きじゃないんだ。妻は絶叫系が好きだけどね(笑)。

ーーアナハイムのディズニーランドとは違いますか。
ジョン:日本の方が大きいし、新しいね!

ーー新エリアのファンタジースプリングスには行きましたか。
ジョン:行ったよ!ファンタジースプリングスホテルに泊まったんだ。

日本での反響をいま実感――多世代に広がる家族の物語

ーー『フルハウス』が放送開始からもう38年になります。当時、日本で番組が大ヒットしたことは知っていましたか。
ジョン:いや、知らなかったね。でも、ジェシーが日本ですごく有名になるというエピソードはあったんだ。でも実際には知らなかった。もっと早く来るべきだったね。日本の人々が大好きだし、文化も大好き。みんな本当に温かくて親切なんだ。今日こうして多くの人に会えたことは、僕の人生のハイライトのひとつだよ。本当にみんな優しいし、子どもたちを連れてきてくれる家族が多かった。それは今の僕にとって大きな意味があるんだ。僕にも家族ができたからね。自分に子どもができるまでは、『フルハウス』がどれだけ大事なものだったか気づかなかったけど、今は息子と一緒に観ているんだ。

ーー息子さんも『フルハウス』をご覧になるんですね。
ジョン:たまに観るよ。でも僕のことをからかうためにね。

ーーどんなふうにからかってくるのですか。
ジョン:僕に向かって「You got it, dude!(オッケー、ベイビー!)」って言ってくるんだ(笑)。4年ごとに新しい『フルハウス』ファンが生まれている気がする。でも、撮影していたときには30年後に日本に来て、こんなにたくさんのファンと会えるなんて想像もしなかった。本当に神様からの贈り物みたいなものだし、祝福だよ。今のテレビって、『フルハウス』のような番組はもう作られていないんだ。なぜかはわからないけど。アメリカでは、みんな皮肉っぽくなりすぎていて、子どもが親にひどく接して、親も子どもにひどく接するみたいな。みんなエッジーなものを求めるんだ。

『ER緊急救命室』も日本では有名なのかな?僕はNetflixの『YOU -君がすべて-』というドラマにも出ていたし、今は『パーム・ロワイヤル』という新しいドラマにも出るよ。クリステン・ウィグと一緒で、僕はシーズン2から出てるんだ。とてもおもしろいよ。

『ER緊急救命室』でのジョン↓↓

『フルハウス』がくれた推進力――俳優人生への影響

ーー振り返って、『フルハウス』はあなたのキャリアや人生にどんな影響を与えましたか。
ジョン:あのドラマは時限爆弾みたいだったね。ずっと与え続けてくれるんだ。長い間、僕は『フルハウス』と結びつけられたくなかった。シリアスな俳優を目指していたからね。その後、たくさんのドラマ作品に出演できたし、ブロードウェイでも5回舞台に立った。来月はロサンゼルスにあるハリウッド・ボウルで『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』のショーに出る予定だよ。この前はミュージカル『ジーザス・クライスト=スーパースター』をやったし。本当にすばらしいキャリアを積むことができたのは、きっと『フルハウス』のおかげでもあるんだ。

ジョン・ステイモス Photo: Ryo Tateoka
ジョン・ステイモス Photo: Ryo Tateoka
ジョン・ステイモス Photo: Ryo Tateoka
ジョン・ステイモス Photo: Ryo Tateoka

「Have mercy!」誕生秘話

ーージェシーおいたんの有名なキャッチフレーズ「Have mercy!(たまんねえ!)」はどのようにして生まれたのですか。
ジョン:僕の友人で、『ハッピーデイズ』や『ラバーン&シャーリー』『モーク&ミンディ』を作ったゲイリー・マーシャルという人がいて、彼は監督で脚本家でもあったんだけど、彼から「キャッチフレーズが必要だ。何か考えろ」って言われたんだ。それでおそらく曲『プリティ・ウーマン』の歌の中に出てくる「mercy」から思いついたんだと思う。

ーー撮影のときに生まれたのですか。
ジョン:そう、たぶんシーズン1のときだったね。

ジョン・ステイモス Photo: Ryo Tateoka
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変わらない家族の絆――ボブ・サゲットが繋いだ輪

ーー『フルハウス』『フラーハウス』のキャストとは今も仲がいいのでしょうか。
ジョン:そうだね。正直に言うと、ボブ(・サゲット)が、みんなをつなぎとめてくれる存在だった。彼がまとめ役だったんだ。今でも僕たちは仲がいいよ。ロリ(・ロックリン)は僕の近所に住んでいて、すぐ近くなんだ。

ボブのお葬式で再会した時の『フルハウス』メンバー↓↓

今でもとっても仲良しのジョンとロリ↓↓

ーーキャスト全員で会うこともありますか。
ジョン:あるよ。オルセン姉妹はニューヨークに住んでいるから、彼女たちにはあまり会えないけどね。

ーーボブ・サゲットと一緒に撮影した思い出や、プライベートでの思い出を教えてください。
ジョン:最初の頃はボブとはあまりうまくいかなかったんだ。彼はコメディアンで、撮影よりもクルーを笑わせることを優先していたから。僕は俳優として演技を重視していたし、そこで衝突したんだ。でも最終的にはお互いを尊敬し合って、学び合って、親友になった。彼の死は本当に悲劇的で、ひどく辛いものだった。

ーー今日はあなたの吹き替え声優である堀内賢雄さんと会いますね。楽しみですか。
ジョン:うん。僕の声がどんなふうに聞こえるのか楽しみだよ。

なぜ『フルハウス』は愛され続けるのか――中心にあるのは“愛”

ーー『フルハウス』がこれほど長く世界中で愛され続けている理由は何だと思いますか。
ジョン:いい質問だね。長い間、その答えはわからなかった。でも今、息子と一緒に観ていて気づいたのは、この番組には中心となるキャラクターはいなかったんだ。中心にあったのは“愛”だった。それは変わらないし、なくならない。愛はすべての言語、すべての国に伝わるんだ。あの番組から出ていた愛は、魔法みたいなものだ。キャスティングで作れるものじゃない。すべての星がたまたま揃って起きた奇跡なんだ。もう二度と起こらないかもしれない。僕にとってもね。だからこそ、今でもみんなが楽しんでくれているのが嬉しいよ。

ジョン・ステイモス Photo: Ryo Tateoka
ジョン・ステイモス Photo: Ryo Tateoka

『フラーハウス』誕生の舞台裏

ーー続編となる『フラーハウス』はいかがでしたか。
ジョン:あれは実は僕のアイデアだったんだ。いろんな局に企画を持って行ったけど、みんなに「ノー」と言われてね。Netflixが最後の望みだったんだ。そこで企画が通って、5シーズンくらい続いたかな。最初にスタジオに戻ったときは本当に感動したよ。オリジナルと同じステージで、セットもまったく同じだった。カーテンが開いてセットが現れただけで、観客が10分も拍手してくれたんだ。

【動画】フラーハウス 予告編【吹替版】

ーー『フルハウス』は観客の前で撮影していましたよね。『フラーハウス』も同じでしたか。
ジョン:同じだったよ。同じステージ、同じセット、同じスタジオでね。

『フラーハウス』のセットでのジョンとデイブ↓↓

ーー最近は観客の前で撮影する番組は少なくなっていますよね。
ジョン:そうだね、もうあまりない。昔ながらのシットコムのスタイルだったんだ。僕は観客の前でやるのが好きだよ。

ーー観客の前でセリフを間違えたり、ジョークがウケなかった時はどうしていたのですか。セリフを変更することもありましたか。
ジョン:変更することもあったよ!番組によっていろいろだけどね。ドラマ『フレンズ』に出たときなんかは、ジョークがウケないとすぐにライターたちがステージ裏に駆け込んで「これ試してみて」「あれを試して」って新しいセリフをどんどん出してきた。観客が笑わなければすぐに対応しなきゃならなかった。

ーーありがとうございました。最後に、日本のファンへメッセージをお願いします。
ジョン:日本は僕が訪れた世界の中で一番好きな場所のひとつです。日本の人々が大好きだし、文化も大好きです。家族を大事にするところもすばらしい。本当に心も外見も美しい人たちで、その優しさには圧倒されるよ。ここに来られたことを本当に感謝しています。

ジョン・ステイモス Photo: Ryo Tateoka
ジョン・ステイモス Photo: Ryo Tateoka

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【関連リンク】

ハリウッド・コレクターズ・コンベンション(ハリコン)公式HP: https://hollycon.jp

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