劇場版『チェンソーマン レゼ篇』制作陣が語る舞台裏――“血を捧げる”情熱で生まれた映画の真実

劇場版『チェンソーマン レゼ篇』より 写真:MAPPA/CHAINSAW MAN PROJECT/Tatsuki Fujimoto/SHUEISHA
劇場版『チェンソーマン レゼ篇』より 写真:MAPPA/CHAINSAW MAN PROJECT/Tatsuki Fujimoto/SHUEISHA
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劇場版『チェンソーマン レゼ篇』(2025年)で助監督を務めた中園正人氏、スーパーバイジングプロデューサーの大塚学氏、CGIプロデューサーの淡輪雄介氏がニューヨーク・コミコン(NYCC)のパネルディスカッションに登壇。9月19日に全国公開された本作の制作秘話を明かした。

漫画から映画へ――制作陣が挑んだ劇場版への挑戦

中園氏は本作の制作について「TVシリーズの魅力を受け継ぎつつ、原作漫画とアニメの本質をもっともふさわしい形で表現することを重視した」と語る。たとえば、マキマの髪色は映画用により鮮やかに変更され、背景も劇場スクリーンに合うよう徹底的に調整された。

漫画原作のTVシリーズを映画化する課題としては「漫画にはコマ間にセリフがないため、映像化の際には新たにセリフを加え、自然な会話に仕上げた」と説明。デンジとレゼの親密な関係性を丁寧に描き、観客にもデンジと同じようにレゼを可愛いと感じてもらえる演出を目指したという。

またCGIプロデューサーの淡輪氏は、2Dと3Dを融合させた本作のアニメーションについて「2Dと3Dを一体化し、ひとつの映像として自然に共存させることを意識した」とコメントした。

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ソニー・ピクチャーズとのタッグで世界へ

配給に関しては、スーパーバイジングプロデューサーの大塚氏が、ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントと組んだ理由について明かしている。「TVアニメ第1期の好評を受け、続編(レゼ篇)はTVシリーズではなく映画として届けたいと考えた。ソニーの配給力を活かすことで、より多くの観客に作品を届けられると判断し、協業を決めた」と語った。

“血を捧げた”制作陣の情熱とは――

パネルディスカッションの後半では、監督やキャラクターデザイナーからのメッセージも紹介。キャラクターデザイナーの杉山和隆氏は「今回の映画は『チェンソーマン』の面白さを1人でも多くの人に伝えるために制作した。アクションシーンはまるで遊園地のアトラクションのようで、観客には頭を空っぽにして楽しんでもらえるはずだ」と語った。

続いて監督の吉原達矢氏は「レゼ篇では、愛、暴力、アクション、ロマンス、そしてサメといった多様な要素が融合し、全く新しいジャンルが生まれた。どのキャラクターの視点で観るかによって、印象が変わる映画になるだろう」とコメント。

「『チェンソーマン』の世界では、悪魔が血を吸うことで力を取り戻すという設定がある。レゼ篇の制作では、全スタッフが“血を捧げる”ような情熱で臨んだ。劇場で作品を観てもらうたびに、我々スタッフも力をもらえる」と締めくくった。

※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。

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