ダイアン・キートン「家づくりの美学」|ビバリーヒルズの約38億円豪邸が話題に

ダイアン・キートン、2021年撮影 写真:Kevin Winter/Getty Images
ダイアン・キートン、2021年撮影 写真:Kevin Winter/Getty Images
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今月、肺炎のため79歳でこの世を去ったオスカー俳優ダイアン・キートンの「家づくりの遺産」が、いまもなお息づいている。キートンが手がけた邸宅が、現在2,500万ドル(約38億円)で売りに出されたのだ。

アニー・ホール』(1977年)でアカデミー主演女優賞を受賞して以降、『マイ・ルーム』(1996年)、『恋愛適齢期』(2003年)、『花嫁のパパ』(1991/1995年)、『ファースト・ワイフ・クラブ』(1996年)など、多くの名作で観客を魅了してきた名優である。

ウディ・アレン、ダイアン・キートン、『アニー・ホール』より 写真:Courtesy of Everett Collection
ウディ・アレン、ダイアン・キートン、『アニー・ホール』より 写真:Courtesy of Everett Collection

「リノベーションの達人」としてのもう一つの顔

キートンは俳優業だけでなく、「リノベーションの達人」としても知られていた。長年にわたり家を修復・転売する「シリアル・ホームフリッパー」と呼ばれていたのだ。

※趣味や投資として複数の物件を購入してはリノベーション(改装・修復)し、売却して利益を得る人のこと。

今回市場に出たのは、かつてキートンが所有していたビバリーヒルズの豪邸である。1927年築のスパニッシュ・コロニアル・リバイバル様式を特徴とするこの邸宅は、キートンが2007年から2010年にかけて所有していたもので、後に『アメリカン・ホラー・ストーリー』や『モンスター』のクリエイター、ライアン・マーフィーが1,000万ドル(約15億3千万円)で購入している。現在は不動産会社ビバリーヒルズ・エステーツのブランデン&レイニー・ウィリアムズ夫妻によって販売中だ。

「本物を、本物らしく」──キートンの美学

キートンはかつて『アーキテクチュラル・ダイジェスト』誌の取材でこう語っている。
「本物の家を見つけたら、できる限り『本物らしく』修復したいのです。私はカリフォルニアとその歴史に恋しています。1920年代のロマン、屋内外がつながる暮らし、アーチや快適さ――そうした要素すべてに魅了されているのです。私の夢は、カリフォルニア建築の魅力を体現する家々を買い取り、再生していくことです」

カリフォルニアの夢を体現する邸宅

このロサンゼルスの邸宅は、延べ床面積約780平方メートルにおよび、ベッドルーム6室、バスルーム9室を備える。プールとスパ、スポーツコート、暖炉、ゲストハウス、ジム、ワインセラー、2台分のガレージ、さらに複数のリビング&ダイニングスペースを備えた、まさに「カリフォルニアの夢」を体現する邸宅である。

ダイアン・キートンはスクリーンの外でも、美と情熱を追い求める真のアーティストであった。

※2025年10月27日時点の為替レートで換算

※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。

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