グウィネス・パルトローが涙のスピーチ、ジェニファー・ロペスも受賞 ―― 超豪華スター集結の「THR Women in Entertainment」が示した連帯と未来
ハリウッドの女性リーダーを称える「THR Women in Entertainment」イベントが、今年もビバリーヒルズ・ホテルで華やかに開催された。米テレビ局『Lifetime』が主催する同イベントは、米誌『ハリウッド・リポーター』(THR)が毎年発表する「Women in Entertainment Power 100」と連動した恒例の式典であり、今回はグウィネス・パルトローとジェニファー・ロペスに加えて、多数のスターと業界関係者が集まり、メッセージとユーモアが交錯する濃密な朝となった。

冒頭、俳優・コメディアンのレイチェル・セノットがユーモアたっぷりのトークで会場を沸かせ、続いて米人気深夜番組の司会者、ジミー・キンメルが登場。キンメルは妻で番組の共同脚本家のモリー・マクネアニーの登場前に、自身の“言論の自由騒動”を皮肉るジョークで笑いを誘った。基調スピーチを行ったマクネアニーは一転、報道の自由や発言の重要性について真摯なメッセージを語り、政治的圧力に屈することなく仲間が声を上げ続ける姿勢を称賛した。

その後、ゴールディ・ホーンとサラ・ポールソンが登壇。今年10月に亡くなったダイアン・キートンへの特別なトリビュートが捧げられ、ホーンは「彼女は稲妻のような人だった」と涙ながらに回想。続くポールソンは、25年来の友情で交わしたメッセージの数々を読み上げ、会場は静かな感動に包まれた。
そして、ケリー・ワシントンから「エクイティ・イン・エンターテインメント賞」を授与されたジェニファー・ロペスは、涙を浮かべながら「私は長い間、“部屋にいるべきではない”と言われてきたプエルトリコ系の女の子でした」と語り、キャリア初期に直面したステレオタイプや偏見を振り返った。続けて「エンターテインメントにおける公平性はリレーのようなものです。誰かが渡してくれた物語やチャンスを、より遠くへ手渡していく。それを意図的に、誠実に続けてきたつもりです」と述べ、業界で声を奪われがちなコミュニティのために活動を続ける意義を強調した。

続くプログラムでは、ダコタ・ジョンソン、レジーナ・ホールらが、THRの長年の奨学・メンタープログラムの成果を紹介。ロサンゼルスの高校生たちに贈られる奨学金、MacBookの寄贈、そしてチャップマン大学とロヨラ・メリーマウント大学への全額奨学金授与など、未来の女性リーダーを育てる取り組みが強調された。

イベントのクライマックスには、ロバート・ダウニー・Jr.が登壇し、グウィネス・パルトローに「シェリー・ランシング・リーダーシップ賞」を授与。ダウニー・Jr.は旧友であるパルトローへの軽妙なイジりを交えつつ、俳優と起業家の両立など、パルトローのキャリアと影響力を称えた。

パルトローはスタンディングオベーションで迎えられ、「私の人生は不思議で豊かで、謎や痛み、発見と突破の連続でした。もし私がリーダーと呼ばれるのなら、それは何かを成し遂げたからではなく、常に“自分の想いを伝え続けてきた”からだと思います」と語った。
また、キャリアと自身のライフスタイル・ブランドであるGoopの成功、そしてときに物議を醸しながらも歩みを止めない姿勢について触れ、「世界は何度も『あなたは間違っている』と言ってきました。それでも私は自分の想いをはっきりと述べてきました」と胸の内を明かした。最後に「今日は本当に“コミュニティの力”を感じています」と涙で締めくくり、会場を温かい空気で満たした。

会場には今年、グウィネス・パルトローの夫でテレビプロデューサーのブラッド・ファルチャックをはじめ、オリヴィア・マン、セルマ・ブレア、レイ・シーホーン、レイチェル・ゾーら多くの著名人が駆けつけ、ハリウッドの多様な女性たちが支え合う“連帯の力”を体現する時間となった。
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。編集/和田 萌

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