【ブラジルGP】スプリント結果―ノリスがトップ、角田は14番手

lando norris mclaren brazil
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スプリント予選で苦戦を強いられた金曜日。冷え込んだインテルラゴスの路面でグリップを失い続けた角田裕毅とレッドブル陣営は、翌日のスプリントに向けて大胆なアプローチに打って出た。狙いは明確だった。データを集め、自信を取り戻し、予選で見つけられなかったマシンバランスを掴むこと。

角田のスプリント予選はフラストレーションの残る結果に終わった。ミドルセクターではリアの不安定さとアンダーステアに悩まされ、SQ1で早々に姿を消すこととなった。「マシンはあらゆるところで滑っていて、フロントもリアもグリップを感じられなかった」と、角田はコメント。チームはその原因を、気温が下がったコンディションに対して硬すぎるセットアップとダウンフォース不足にあると分析した。

yuki tsunoda red bull brazil

これを受けて、レッドブルは一晩で大幅な調整を実施。角田は翌日、より高い車高と大型リアウイングを採用した高ダウンフォース仕様で走行した。これはリアエンドを安定させ、変化しやすいコンディションでもマシンの挙動を予測しやすくする狙いがあった。ただし、この変更によりパルクフェルメ規定が破棄され、角田は土曜日のスプリントをピットレーンからスタートせざるを得なかった。

とはいえ、18番手という低いグリッドポジションを考えれば、この決断にリスクはほとんどなかった。むしろ、レースコンディションで貴重なデータを収集する絶好の機会となった。角田はクリーンな走行で14位まで浮上し、競争力のあるラップタイムを刻んでみせた。さらに重要なのは、トラブルを避け、最終ラップでリアム・ローソンをほぼ捕らえたことだ。

「ユウキの目的はマシンの挙動を理解することだった」と、チーム関係者は語る。「コースが乾いていく中でのタイヤ挙動やリアエンドの安定性について、重要なフィードバックを残してくれた」

ポイント獲得は逃したものの、角田の走行データは午後に行われるメイン予選に向けたチームのセットアップ選択において、極めて重要な手がかりになる可能性がある。依然として予測不可能なコース状況が予想される中、レッドブルはスプリントで得た改善傾向のバランスを保ちつつ、より低ダウンフォースのセットアップに戻すことができる。

角田にとっての目標は明快だ。困難な金曜日の教訓を糧に、次の予選ではより鋭く、より競争力のあるパフォーマンスを見せることだ。

順位ドライバー(チーム)タイム/差周回ストップグリッドポイント
1L.ノリス(MCL)53:25.92824118
2K.アントネッリ(MER)+0.84524127
3G.ラッセル(MER)+2.31824146
4M.フェルスタッペン(RBR)+4.42324165
5C.ルクレール(FER)+16.48324184
6F.アロンソ(AST)+18.30624153
7L.ハミルトン(FER)+18.603241112
8P.ガスリー(ALP)+19.366241131
9L.ストロール(AST)+23.93324170
10I.ハジャー(RB)+29.54824190
11E.オコン(HAS)+31.000241180
12O.ベアマン(HAS)+31.334241150
13L.ローソン(RB)+38.090241170
14角田裕毅(RBR)+38.462241ピットレーン0
15C.サインツ(WIL)+38.951241ピットレーン0
16N.ヒュルケンベルグ(STK)+42.349242100
17A.アルボン(WIL)+55.456241120
18G.ボルトレート(STK)1 Lap231140
O.ピアストリ(MCL)クラッシュ5030
F.コラピント(ALP)クラッシュ50160

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