アカデミー賞「ゴジラ-1.0」視覚効果賞ノミネート、日本映画3作品候補入りの快挙
米映画芸術科学アカデミーが23日、第96回アカデミー賞のノミネートを発表し、山崎貴監督が「ゴジラ-1.0」で視覚効果賞の候補に選出された。同部門で日本映画が選ばれるのは初めて。
加えて宮崎駿監督の「君たちはどう生きるか」が長編アニメーション賞、ヴィム・ヴェンダース監督の「PERFECT DAYS」が国際長編映画賞にノミネートされ、日本映画3作品が同時に候補入りする史上初の快挙となった。
ゴジラ生誕70周年記念作品での栄誉。日本では興収54億円、全米でも日本円で70億円を超えるヒットになっているが、山崎監督は「まさかオスカーに絡むことができるとは想像してなかったです。ゴジラを作った時も全然想像してなかったので、凄くうれしいです。新しい扉が開いた感じです」と喜びを爆発させた。「ミッション:インポッシブル/デッド・レコニングPART ONE」、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー VOLUME3」などハリウッド大作とオスカーを競う。
宮崎監督は「千と千尋の神隠し」、「ハウルの動く城」、「風立ちぬ」に続く4度目のノミネート。
「千と千尋の神隠し」で同賞を受賞しており、スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーは、「『千と千尋の神隠し』に引き続き、二度目のオスカーがもらえたら本当にうれしいです。3月の発表を心待ちにします」と喜びのコメントを寄せた。
「PERFECT DAYS」のヴェンダース監督は、「私の偉⼤な映画界の師、⼩津安⼆郎の祖国である⽇本の代表としてアカデミー賞に参加できることを⼤変光栄に思います。『PERFECT DAYS』は彼の魂に導かれた作品です。この作品がノミネートされたことは、私にとってこの上ない喜びです」とコメント。
同作でカンヌ映画祭の最優秀男優賞に輝いた役所広司も、「ノミネート発表までドキドキしていました。少しだけホッとしました。感謝の気持ちでいっぱいです」と語った。
第96回アカデミー賞の授賞式は3月10日、ロサンゼルスのコダックシアターで開催されう。
取材/記事:The Hollywood Reporter 特派員 鈴木元