クエンティン・タランティーノ、監督引退作「The Movie Critic」を製作しないことに
ブラッド・ピットは、「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」のキャラクター、クリフ・ブースを演じるために映画に出演する話し合いをしていた。
クエンティン・タランティーノは、10作目で最後の映画のために、原点に戻ることになった。この映画監督は今年、「The Movie Critic」の撮影を開始する準備をしていたが、プロジェクトから手を引くことになったそうだ。
なぜ製作中止?
タランティーノは何ヶ月もの間、「The Movie Critic」を練り上げていた。1977年のカリフォルニアを舞台に、当初は映画監督が若い頃に読んでいた皮肉屋の映画評論家からインスピレーションを得ていた。製作の過程で方向転換があり、タランティーノ作品『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』でブラッド・ピットが演じたスタントマン、クリフ・ブースを中心に描く映画へと変わっていったそうだ。この映画が「ハリウッド」の前日譚になるのか、1970年代を舞台にした続編になるのかは不明である。しかし、最近になってタランティーノは再び心変わりし、映画から完全に離れることになった。
このプロジェクトは、本格的な製作が2025年初頭に始まる前に、2050万ドルのカリフォルニア州税控除の対象になるために、8月に1日だけ撮影される予定であった。しかし、それも今となっては白紙になってしまった。
タランティーノが10作目を最後に監督を引退すると宣言していたため、多くの憶測を呼んでいた。(彼は、2部作の「キル・ビル」を1本の作品とカウントすれば、9本の映画を製作しています)。
彼は長年、自分の力が最高潮に達したところで終わりたいと主張していた。
2012年にPlayboyに語ったところによると、「私は特定の時点で止めたいのです。監督は年を取るほど上手くなるわけではありません。たいてい、フィルモグラフィーの中で最悪の映画は、最後の4本です。私はフィルモグラフィーにこだわっていて、1本の悪い映画が3本の良い映画を台無しにしてしまうのです」
タランティーノは、最後の長編映画を製作した後も、クリエイティブな分野で働き続けると予想されている。彼は、限定シリーズや演劇の演出が自分の将来にあるかもしれないと示唆している。また、彼は今や小説家でもあり、2021年に「ハリウッド」の小説版を出版した。その中では、クリフ・ブースの背景と心理についての理解がより深まったことが明らかにされている。
※本記事は抄訳・要約です。オリジナル記事はこちら。
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