『サンキュー、グッドナイト：ボン・ジョヴィ・ストーリー』レビュー：Huluのロックドキュメンタリーは深掘りよりも悠長な勝利の行進

この4部構成の作品は、ロックスタージョン・ボン・ジョヴィの最近の声帯手術とその後の回復の様子を追いながら、彼のバンドの40年におよぶキャリアを振り返る。

Huluの『サンキュー、グッドナイト：ボン・ジョヴィ・ストーリー』は、伝説のロックスターとそのバンドのキャリアを懐かしく振り返る旅を提供する。熱心なファンやジョン・ボン・ジョヴィの個人的な旅に興味のある人は、この4部構成のドキュメンタリーを楽しめるかもしれないが、カジュアルな視聴者にはそれほど魅力的ではないかもしれない。ボン・ジョヴィの最近の声帯手術と回復の様子を、バンドの輝かしい40年のキャリアとともに探るこのシリーズは、ロックアイコンを敬意をもって描いているが、彼の人物像についてより深い洞察に欠けている。

このドキュメンタリーは、ジョン・ボン・ジョヴィの視点を優先し、しばしば彼を良い角度から描写しながら、バンドの歴史における重要な瞬間に触れている。リッチー・サンボラをはじめとする他のバンドメンバーへのインタビューは、彼らのダイナミックスを垣間見せてくれるが、焦点はやはりジョンに当てられている。欠点をすべて明らかにするポテンシャルを秘めていると宣伝されながらも、このシリーズは、ボン・ジョヴィの人生とキャリアのより率直で明らかな側面を掘り下げることを避ける傾向がある。

このドキュメンタリーは、ボン・ジョヴィの子供時代からアリーナロックの神様への成長までを見事にたどっているが、より広い文化的運動の中でバンドを文脈化することには失敗している。ボン・ジョヴィの声帯手術と回復の最近の奮闘を描くシーンは、ある程度の脆弱性を提供しているが、ロックアイコンに対する全般的な称賛に圧倒されている。結局のところ、『サンキュー、グッドナイト』は、ボン・ジョヴィの功績を称える賛辞として機能し、主に崇敬的な物語の中に人間性の片鱗を垣間見せている。

サンキュー、グッドナイト：ボン・ジョヴィ・ストーリー総評：ファン限定。

放送日： 4月26日（金）（Hulu） 監督： ゴッサム・チョプラ

※本記事は抄訳・要約です。オリジナル記事はこちら。