【THRJ独占インタビュー】ノーマン・リーダス「日本は思い入れのある大好きな場所」(後半)
ドラマ『ウォーキング・デッド』シリーズのダリル役で知られる大人気俳優ノーマン・リーダスが今春、「大阪コミコン 2024」への参加のため来日。来日を待ちわびていた日本のファンからは、熱烈な歓迎を受けた。
そして『ザ・ハリウッドリポーター・ジャパン』はこのたび、ノーマンに貴重な独占インタビューを敢行。実は、プライベートでも家族と日本に訪れるほどの親日家であるノーマンが、日本への特別な思いについて聞かせてくれた。
さらに、今後のプロジェクトや、写真家としての活動など、ここでしか読めないエピソードが盛りだくさんの内容となっている。
※この記事はインタビューの後半です。前半はこちら↓
【THRJ独占インタビュー】ノーマン・リーダス、『ウォーキング・デッド:ダリル・ディクソン』について語る(前半)
日本との深い繋がり
— 今年3月にプライベートでご家族と来日していたとお聞きしました。日本で過ごした時間はいかがでしたか?
最高だったよ。僕の娘も日本が大好きで、ずっと来たがっていた。だから春休みに連れて行ってあげたんだ。
「チームラボ」っていうところに行ったんだけど、すごく綺麗だった。雨が降り注いでいるようなライトで溢れた部屋があって、娘はライトの色を変えるリモコンを操作させてもらったんだ。とても楽しんでいたよ。
それと、東京ディズニーランドにも連れて行った。春休みだったから混雑していて、あまりアトラクションには乗れなかったよ。
でも、プリンセスがテーマのホテルに泊まって、娘は大喜びだった。
僕は床で寝させられて身体が辛かったけどね(笑)
— 日本のファンは、今回の来日をとても楽しみにしていました。ご自身の日本への思いを教えてください。
それは嬉しいね。僕は日本が大好きなんだ。若い頃に千葉に住んでいたということもあって、この地に愛着を持っている。
自分の10代の頃の思い出は、ほとんど日本にあると言ってもいい。「Big Bald Head」の着想を得たのもちょうどその頃だった。日本で地震が発生したとき、撮影したショートフィルムをDVD化して寄付を募ったこともあるよ。
ここでの思い出はどれも素晴らしいし、日本には友達も沢山いるよ。
そうそう、前に日本で美味しいデザートを食べたんだ。『ビアードマン』?だったかな。
—『ビアード・パパ』ですか?
それだ!すごく美味しくて、もりもり食べていたら、それが日本のファンの間でミームになったみたいなんだ。あれ美味しいよね。また食べたいな。
小島監督やマッツ・ミケルセンとの交友関係
— 大阪コミコンには、ご友人の小島秀夫監督も参加されます。彼にはもう会いましたか?それとも大阪で再会するのでしょうか?
ああ、大阪で再会したらディナーにでも行くと思う。彼とは今までよく一緒に仕事をしてきた。この間はニューヨークのスタジオで『デス・ストランディング』の撮影をした。彼は素晴らしい人だよ。
— マッツ・ミケルセン氏と小島秀夫監督のコラボ・ステージが開催されるようですね。ご自身の参加の予定は?
ぜひ“お邪魔”したいな。客席に紛れて、くだらない質問でもしようかな(笑)
マッツともとても仲が良いよ。彼は本当にクールだ。会うのが楽しみだよ。
今後のプロジェクトについて
— 日本のファンは、あなたの個展(写真展)の開催も期待しているようです。今後、個展を日本で開く可能性はありますか?
実は来週、東京で個展「IN TRANSIT」を開く予定だ。まだ公表はしていないんだけどね。
パリ開催の時は、事前にSNSで告知をしたら、人が集まりすぎて警察が公道を閉鎖しなければならなかった。だから今は秘密にしておいて、個展はゲリラ開催する予定なんだ。
(ノーマン・リーダス写真展「IN TRANSIT」は2024年5月17日–26日に渋谷で開催)
— 最後に、今後のプロジェクトに関して、これまでお話されたことがないエピソードがあれば教えてください。
もちろん。6月には、映画『The Bikeriders(原題)』がアメリカで公開されるよ。主演のオースティン・バトラー&トム・ハーディをはじめ、ジョディ・カマー、マイケル・シャノンなど、素晴らしい俳優たちが大集結した作品になっている。
この映画の撮影時期は、パリでロケをしていた『ウォーキング・デッド:ダリル・ディクソン』と被っていたから、フランスとアメリカ(オハイオ)を行ったり来たりしていたんだ。
予告編に映っているけれど、とても奇妙な姿に変身しているから、誰もそれが僕だってわからないと思う。
この役のオファーは、本作のジェフ・ニコルズ監督とカンヌ映画祭で対面した時にもらったんだ。でも、脚本を読んで「わお、イケメン俳優ばかり出演してるじゃないか」って思った。だから、ジェフに「少し試したいことがある」って伝えたんだ。彼は、好きなようにやってよって応えてくれた。
特殊メイクのグレゴリー・ニコテロに頼んで、ぼろぼろの歯、もじゃもじゃの髭と髪を用意してもらった。カリフォルニアからオハイオに来た「ヘルズ・エンジェルズ」の一員を演じたよ。
最初の撮影はキャストと対面する前だった。僕は丘の上からバイクに乗ってエキストラの間を走り抜けた。
“狂人”のような格好をして、バイクで丘を駆け降りてきた僕は、ベンチに座っていたキャストの方に近づいていったんだ。トムやオースティンたちは、「一体あいつは何をしているんだ?」っていう顔をしていたよ。
それが僕の第一印象だったにも関わらず、最終的にはみんなと仲良くなれたからよかった。
あと、『ジョン・ウィック』シリーズのスピンオフ映画『バレリーナ』の撮影も完了したばかりだ。ちょうど日本に来る直前、ブダペストで追加のアクションシーンを撮影していた。プロの武道家との撮影で、彼に頭や脇腹を蹴られ続けたよ。実は今も肘が痛いんだ。
映画だけでなく、テレビ番組、写真や本などのプロジェクトもこれから公開されるから、楽しみにしていてほしい。
本インタビューの様子はTHRJ公式YouTubeにて公開中。
取材・記事:The Hollywood Reporter Japan 山口 京香 / Kai Yamaguchi
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