『マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン』『アップ・ウェア・ウィ・ビロング』オスカーを受賞したウィル・ジェニングスが80歳で死去
『マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン』や『ティアーズ・イン・ヘブン』などのヒット曲で共同作詞家としてオスカーを受賞したウィル・ジェニングスが死去した。享年80。
ジェニングスは金曜の朝、テキサス州タイラーの自宅で息を引き取ったと彼の介護者であったマーサ・シェロッドがThe Hollywood Reporterに語った。彼はここ5、6年、健康を害していたという。
作詞家のジェニングスは、タイタニックで使われたセリーヌ・ディオンの『マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン』で2度目のオスカーを受賞してから約10年後の2006年、ソングライターの殿堂入りを果たした。
1983年『愛と青春の友達』の『アップ・ウェア・ウィ・ビロング』でジャック・ニッツェ、バフィ・サント=マリーとともに初のアカデミー賞を受賞。1981年には『コンペティション』の『ピープル・アローン』でラロ・シフリンとともにノミネートされた。またグラミー賞3回、ゴールデングローブ賞2回、その他多数の賞を受賞している。
1976年にハリウッドでのキャリアをスタートさせ、その1年後には作曲家リチャード・カーと組んでバリー・マニロウのヒット曲 『想い出の中に』を作曲した。このコンビは2年後、バリー・マニロウの『夜のしじまに』ために再結成された。
1990年代初頭、ジェニングスはエリック・クラプトンと共同で1991年の映画『ラッシュ』の劇中歌 『ティアーズ・イン・ヘヴン』を書いた。この曲はグローブ賞にノミネートされ、グラミー賞ではソング・オブ・ザ・イヤーを受賞した。
ウィルバー・ハーシェル・ジェニングスは1944年6月27日テキサス州キルゴア生まれ。ハリウッドでキャリアを積む前は、テキサス州タイラーのタイラー・ジュニア・カレッジ、オースティン州立大学の教授を経て、ウィスコンシン大学オークレアで3年間教鞭をとった。
作詞家としてのキャリアの中で、ホイットニー・ヒューストン、B.B.キング、マライア・キャリー、ジミー・バフェット、ジョー・サンプル、ロドニー・クロウエル、ロイ・オービソンなど多くのアーティストに曲を提供。
キャリーやホーナーと組んで『いじわるグリンチのクリスマス』のメイン曲『ウェア・アー・ユー・クリスマス?』を書いた。ジェニングスとホーナーは『ビューティフル・マインド』でも曲を書いている。
ジェニングスの友人であるミュージシャンのピーター・ウルフは、SNSの投稿で作曲家への賛辞を送った。「マエストロであり、素晴らしい頭脳と優しい精神を持つウィル・ジェニングスの逝去という悲しい時。ウィルは私と才能を分かち合い、常に忍耐強く、寛大で、大切な友人であり、先生であり、私の人生を多くの面で豊かにしてくれた。このような音楽の天才と長年にわたって一緒に仕事ができたことは、非常に光栄なことだった……」
遺族は妻のキャロル、姉妹のジョイスとグロリア。
マイク・バーンズ寄稿
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。翻訳/山中 彩果