米長寿番組『アメリカズ・ファニエスト・ホームビデオ』はソーシャルメディアの先駆者だった
ユーザーが作成した動画クリップがソーシャルメディアを席巻するずっと前から、アメリカの視聴者に笑いを提供していたのが35年前から続く『アメリカズ・ファニエスト・ホームビデオ(AFV)』だった。
番組のクリエイターであるヴィン・ディ・ボナは、日本の家庭ビデオを使ったコメディ番組に興味を持ち、1980年代にアラン・シックがMCを務めた有名人ゲーム番組『Animal Crack-Ups(原題)』としてそれをアメリカ版に適応した。
1989年、ディ・ボナは視聴者からのビデオを見ながら2人のMCがコメントする日本のバラエティ番組「加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ」に出会った。彼は日本の動画を使って8分間のプレゼン用ビデオを作成し、『Animal Crack-Ups』のライターだったトッド・シック(アラン・シックの弟)もパイロット版の制作に招いた。シックは友人たちにこのビデオを見せ、俳優のジェーン・シーモアが楽しんでいたことを覚えているが、誰かが転倒した際の安全性に対して懸念も表明していた。
シックは「それは本当に良い指摘だった。私たちはそれを”recovery”と呼び、誰も本当にケガをしていないことを常に示そうとしました」と言った。
番組が放送される前から、雑誌広告でビデオクリップの募集が行われた。そして1989年11月26日、ABCはAFVをプライムタイムの特番として初放送し、翌年1月から本格的なシーズンがスタートした。すでに『フルハウス』で知られていたボブ・サゲットがMCを務めた。1997年には番組を離れたが、それでも、この番組は勢いを保ち、トム・バージェロンが15シーズンにわたりMCを務めた。
先月にはシーズン35が始まり、番組MC10年目を迎えるアルフォンソ・リベイロは、AFVをYouTubeやTikTokの先駆者と自負している。「AFVはすべてのソーシャルメディアチャンネルの祖父的存在であり、このような形式でテレビを視聴する世代を生み出しました」と言っている。
※この記事は要約・抄訳です。オリジナル記事はこちら。
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