米倉涼子『劇場版ドクターX』お披露目で西田敏行さんに思いはせ涙「存在してくれたことに感謝」
俳優の米倉涼子が主演する映画『劇場版ドクターX』が31日、第37回東京国際映画祭に新設されたウィメンズ・エンパワーメント部門で上映された。
2012年にテレビ朝日の連続ドラマとしてスタート。孤高の天才外科医・大門未知子が組織や権力に立ち向かっていく姿を描き、これまで7シーズンが放送された。劇場版がファイナルとなる。
米倉は、初披露に詰めかけた満員の客席を見渡し「10分で売れちゃったんだって。地方から来てくれた人もいるらしくて、ありがとう」と破顔。ドラマのシーズン2から登場し、大門を目の敵にする蛭間重勝役を11年にわたって演じてきた西田敏行さんが先月17日に急逝。脚本の中園ミホさんが「米倉さんはこう見えて緊張しい。でも、きっと蛭間がどこかで見守ってくれていると思う」と話すと、米倉は天に向かって笑顔で手を振った。
しかし、12年間の集大成となることを聞かれると、「私たちはシーズン1で終わるものと思っていたのに、12年続くって凄くないですか。西田さんも途中から参加していただいて…」と話すと自然と涙があふれた。何とか気持ちを持ち直し、「劇場版にも西田さんが存在してくれたことに感謝して、今ここに立っています。だから、たくさんの人に見納めてほしい」と話し、満場の拍手を浴びた。
28日にパートナーの神原晶役の岸部一徳と映画祭のオープニングレッドカーペットを歩いた際も、西田さんの写真をしのばせていた。「初めてだったので緊張するかなと思ったけれど、大好きな一徳さんと手をつないで楽しく歩けた。『米さん』と呼んで追いかけてくれたり、クリアファイルを出してサインを求めてくれたり、こんなにも認知されているんだと感じました」と感慨深げに振り返った。
そして、「大門未知子としても米倉としても泣く、泣く、泣く作品です。皆で一丸となって作りました。12年の絆の集大成がいっぱい詰まっていますので、最初から最後までまばたきなしでお願いします」と自信のアピール。すると、客席のファンから「米さん」の掛け声とともに「12年間、ありがとう」などプラカードがサプライズで掲げられ、米倉の涙腺が再び崩壊した。
『劇場版ドクターX』は、12月6日から全国で公開される。
取材/記事:The Hollywood Reporter 特派員 鈴木元
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