柳葉敏郎『室井慎次』最終章に感涙「室井慎次は大親友です」
俳優の柳葉敏郎(61)が主演する「踊る大捜査線」シリーズ12年ぶりの新作映画2部作の後編『室井慎次 生き続ける者』が15日、全国382館で封切られた。
柳葉をはじめ共演の福本莉子、前山くうが、齋藤潤、前山こうが、真矢ミキ、筧利夫、松下洸平と本広克行監督が東京・TOHOシネマズ日比谷で初日舞台挨拶に登壇。室井としての最終章となった柳葉は、「感謝しかない。ちょっとホッとしているし、興奮している自分に気が付いて変な気分です」と笑みを浮かべた。
撮影は故郷の秋田で行われ、「生まれ育った場所で作品を作ってもらえるなんて、役者としてこの上ない幸せ。自宅に大きな花も届くし、地元の愛情を改めて感じた」と感慨深げ。これまでの眉間にしわを寄せるイメージは保ちつつ、時折笑顔も見せるため「室井の素顔が皆に伝わったのではないかと思う。組織に縛られっ放しだったが、解放されたんじゃないかな」と照れながら語った。
「踊る大捜査線」は、1997年に連続ドラマでスタート。27年演じ続けてきただけに、「室井慎次は大親友です。かつて室井は信念を持ちながら達成できず悔しい思いをした。ただ、これを終えることによって一つの小さな信念を通すことができた。室井との付き合いを、これからの柳葉敏郎の人生に生かしていきたい」と万感の表情。同じ警察官僚で苦楽を共にしてきた筧が「室井さん、27年トータルでありがとう」と絶叫すると、あふれた涙をぬぐう一幕もあった。
本広監督は、「柳葉さんが(撮影中に)何回も泣いていたので、いい映画なんだなと思う」と暴露気味に自信ありげ。今後のシリーズ展開は未定だが、「これからも出てくるんじゃないかな」と意味深に話した。柳葉は苦笑しつつ、「これからはもう、君たちに託す。現場の君たちを信じる」と、自身の名セリフも交えシリーズ継続に期待していた。
取材/記事:The Hollywood Reporter 特派員 鈴木元
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