ケンドリック・ラマー、2025年グラミー賞で5冠達成 ― 西海岸の王者としての地位を確立

Kendrick Lamar accepts the Record of the Year award for "Not Like Us" onstage during the 67th Annual GRAMMY Awards at Crypto.com Arena on Feb. 2, 2025, in Los Angeles, California.
2025年グラミー賞授賞式でのケンドリック・ラマー 写真:Kevin Winter/Getty Images
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ヒップホップの革新者、ケンドリック・ラマーが2025年のグラミー賞でラップ界の頂点に輝いた。2024年の楽曲「Not Like Us」で年間最優秀楽曲賞、年間最優秀レコード賞、最優秀ラップ楽曲賞、最優秀ミュージックビデオ賞、最優秀ラップパフォーマンス賞の5冠を達成し、その圧倒的な存在感を示した。

年間最優秀レコード賞を受け取るためにステージへ向かうラマーを、ビヨンセやテイラー・スウィフトを含む観客たちが「Not Like Us」の挑発的な歌詞に合わせて踊り、歌った。

「Not Like Us」が2024年5月4日にリリースされるや否や、初週9600万回のストリーミングを記録し、3か月でSpotify10億回再生を突破。Billboard Hot 100の1位を獲得し、文化的現象となった。今回のグラミー賞での圧勝は、すでに示されていた「Not Like Us」の圧倒的な成功をさらに決定づけた。

耳に残るフックとキャッチフレーズを持つこの楽曲は、ラップバトルの決着として発表されながらも、ヒップホップ史上最も受賞歴の多いバトルソングとなった。

圧倒的な存在感を示したケンドリック・ラマーは、ステージ上で謙虚な姿勢を貫き、自身の故郷と文化に感謝の気持ちを表現した。年間最優秀レコード賞の受賞スピーチでは、コンプトンやロングビーチなど、自分を支え続けた地域と人々への感謝を述べ、ロサンゼルスの復興に力を入れていく決意を示した。ラマーは「この賞を俺の街に捧げる」と語り、育った地域とそこで出会った人々への感謝の意を表明。「俺たちは街を復興し続ける。まだまだ続けるぜ」と続け、その言葉には今年のグラミー賞がロサンゼルスの山火事による被害からの復興をテーマに掲げていたことが反映されており、ラマーのスピーチはそのテーマとも響き合う内容となっていた。

「Not Like Us」のミュージックビデオに込められた西海岸への愛を強調し、年間最優秀楽曲賞を受け取る際には、パートナーとともに、西海岸のラッパーたちに感謝の言葉を述べた。彼は、その音楽的影響を与えてくれたアーティストたちに敬意を表し、ラップがいかに強力な力を持ち、文化を築いていくものかを強調した。

彼の楽曲が称賛されるのは、ただ流行に乗るのではなく、ヒップホップのルーツを守りながら、文化を高め続けているからにほかならない。トレンドやアルゴリズムが支配する音楽業界において、ラマーはあくまで己の信じる道を貫いている。そのグラミー受賞は、彼がヒップホップの“灯火を掲げる者”であることを改めて証明するものとなった。

※この記事は要約・抄訳です。オリジナル記事はこちら

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