ケンドリック・ラマー、2025年グラミー賞で5冠達成 ― 西海岸の王者としての地位を確立
ヒップホップの革新者、ケンドリック・ラマーが2025年のグラミー賞でラップ界の頂点に輝いた。2024年の楽曲「Not Like Us」で年間最優秀楽曲賞、年間最優秀レコード賞、最優秀ラップ楽曲賞、最優秀ミュージックビデオ賞、最優秀ラップパフォーマンス賞の5冠を達成し、その圧倒的な存在感を示した。
年間最優秀レコード賞を受け取るためにステージへ向かうラマーを、ビヨンセやテイラー・スウィフトを含む観客たちが「Not Like Us」の挑発的な歌詞に合わせて踊り、歌った。
「Not Like Us」が2024年5月4日にリリースされるや否や、初週9600万回のストリーミングを記録し、3か月でSpotify10億回再生を突破。Billboard Hot 100の1位を獲得し、文化的現象となった。今回のグラミー賞での圧勝は、すでに示されていた「Not Like Us」の圧倒的な成功をさらに決定づけた。
耳に残るフックとキャッチフレーズを持つこの楽曲は、ラップバトルの決着として発表されながらも、ヒップホップ史上最も受賞歴の多いバトルソングとなった。
圧倒的な存在感を示したケンドリック・ラマーは、ステージ上で謙虚な姿勢を貫き、自身の故郷と文化に感謝の気持ちを表現した。年間最優秀レコード賞の受賞スピーチでは、コンプトンやロングビーチなど、自分を支え続けた地域と人々への感謝を述べ、ロサンゼルスの復興に力を入れていく決意を示した。ラマーは「この賞を俺の街に捧げる」と語り、育った地域とそこで出会った人々への感謝の意を表明。「俺たちは街を復興し続ける。まだまだ続けるぜ」と続け、その言葉には今年のグラミー賞がロサンゼルスの山火事による被害からの復興をテーマに掲げていたことが反映されており、ラマーのスピーチはそのテーマとも響き合う内容となっていた。
「Not Like Us」のミュージックビデオに込められた西海岸への愛を強調し、年間最優秀楽曲賞を受け取る際には、パートナーとともに、西海岸のラッパーたちに感謝の言葉を述べた。彼は、その音楽的影響を与えてくれたアーティストたちに敬意を表し、ラップがいかに強力な力を持ち、文化を築いていくものかを強調した。
彼の楽曲が称賛されるのは、ただ流行に乗るのではなく、ヒップホップのルーツを守りながら、文化を高め続けているからにほかならない。トレンドやアルゴリズムが支配する音楽業界において、ラマーはあくまで己の信じる道を貫いている。そのグラミー受賞は、彼がヒップホップの“灯火を掲げる者”であることを改めて証明するものとなった。
※この記事は要約・抄訳です。オリジナル記事はこちら。
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