第67回ブルーリボン賞授賞式、作品賞『侍タイムスリッパー』の安田淳一監督「まるで夢のよう」

(前列左から)安田淳一監督、大沢たかお、山口馬木也、河合優実、小泉今日子、入江悠監督(後列同)ビターズ・エンド冨岡孝仁氏、吉永小百合、神木隆之介、早瀬憩 ©︎The Hollywood Reporter Japan
(前列左から)安田淳一監督、大沢たかお、山口馬木也、河合優実、小泉今日子、入江悠監督(後列同)ビターズ・エンド冨岡孝仁氏、吉永小百合、神木隆之介、早瀬憩 ©︎The Hollywood Reporter Japan
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第67回ブルーリボン賞の授賞式が12日、東京・内幸町のイイノホールで行われた。在京スポーツ7紙の映画担当記者で構成される東京映画記者会が主催。司会は前年の主演賞を受賞した神木隆之介と吉永小百合が務めた。

作品賞は、都内1館の公開から口コミで広がり興行収入10億円に迫る大ヒットとなった安田淳一監督の『侍タイムスリッパー』が獲得。山口馬木也の主演男優賞とのダブル受賞となった。

『侍タイムスリッパー』主演の山口馬木也(左) ©︎The Hollywood Reporter Japan
『侍タイムスリッパー』主演の山口馬木也(右) ©︎The Hollywood Reporter Japan

先に登壇した山口は、「僕の名前が呼ばれた瞬間、安田監督が隣で号泣したので」ともらい泣き。「この映画に参加してから、奇跡の連続です。多くの方の手によって、全国に届けることができた。何よりも感謝申し上げたいのは、支えてくださったお客さんです。この賞はプレッシャーでもありますが、自分の目指す道にたどり着けるよう、真っすぐに突き進んでいきたい」と決意を新たにした。

安田監督は、「人生で初めて、吉永さんと言葉を交わし緊張しています」と恐縮。自主映画で撮影、照明、編集など一人で十役以上を兼ねた作品で頂点に立ち、「まるで夢のよう。本当に光栄だと思っています」と声を震わせた。

左から)女優の河合優実と小泉今日子 ©︎The Hollywood Reporter Japan
左から)女優の河合優実と小泉今日子 ©︎The Hollywood Reporter Japan

『あんのこと』、『ナミビアの砂漠』で主演女優賞の河合優実は、「この2本は皆で志を持って一生懸命作った作品。今の自分にも勇気を与えてくれています」と感激の面持ち。昨年のサントリー「クラフトBOSS」のCMでカバーした「なんてったってアイドル」の小泉今日子と初対面。『海の沈黙』などで助演女優賞の小泉から「いつか共演できる日がくるとうれしいです」とエールを受け、「ありがとうございます」と頭を下げた。

その小泉は昨年、音楽も含め8本の映画に出演したが、「受賞を聞いて、うれしい気持ちが全く湧かなかった」と告白。「それに見合ういい仕事ができたのかという思いがあったけれど、スタッフや共演者の喜ぶ顔が浮かんできた。エンタメの世界はいろいろなことがあるけれど、皆真面目に真摯に作っている。気を引き締めて素敵な作品と多く出会いたい」と笑顔で話した。

 『キングダム 大将軍の帰還』で助演男優賞に輝いた大沢たかお ©︎The Hollywood Reporter Japan
『キングダム 大将軍の帰還』で助演男優賞に輝いた大沢たかお ©︎The Hollywood Reporter Japan

キングダム 大将軍の帰還』で助演男優賞を射止めた大沢たかおは、「30年俳優をやってきて一向に声がかからなかったが、初めて呼ばれて気の引き締まる思い。これらもより役に集中して向かっていきたい」と意欲を見せた。

第67回ブルーリボン賞

作品賞:『侍タイムスリッパー』

監督賞:入江悠『あんのこと』

主演男優賞:山口馬木也『侍タイムスリッパー』

主演女優賞:河合優実『あんのこと』『ナミビアの砂漠』

助演男優賞:大沢たかお『キングダム 大将軍の帰還』

助演女優賞:小泉今日子『海の沈黙』『碁盤斬り』ほか

新人賞:早瀬憩『違国日記』『あのコはだぁれ?』

外国作品賞:『オッペンハイマー

取材/記事:The Hollywood Reporter 特派員 鈴木元

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