『ストレンジャー・シングス』マックス再登場!セイディー・シンクが語る最終章への想い――「ここで終わりじゃない」

ケイレブ・マクラフリンとセイディー・シンク、『ストレンジャー・シングス 未知の世界』シーズン5より 写真:Netflix
ケイレブ・マクラフリンとセイディー・シンク、『ストレンジャー・シングス 未知の世界』シーズン5より 写真:Netflix
スポンサーリンク

※本記事には『ストレンジャー・シングス 未知の世界』シーズン5・Vol.1(第1~4章)の重大なネタバレが含まれます。

『ストレンジャー・シングス 未知の世界』シーズン5の公開にあたり、ある程度覚悟していたファンは多いだろう。というのも、同作にはこれまで残酷な展開が多かったからだ。シーズン2ではボブ(演:ショーン・アスティン)の死、シーズン4ではエディ(演:ジョセフ・クイン)との出会いと別れが描かれた。

そしてシーズン4では、スケートボードを得意とする少女マックス(演:セイディー・シンク)がヴェクナ(演:ジェイミー・キャンベル・バウアー)に襲われ、死の瀬戸際へ追い込まれる。その後、イレブン(演:ミリー・ボビー・ブラウン)の助けによってマックスは一命を取り留めたが、昏睡状態に陥る。

ジェイミー・キャンベル・バウアーとミリー・ボビー・ブラウン、『ストレンジャー・シングス 未知の世界 』シーズン4より 写真:Netflix/Courtesy Everett Collection
ジェイミー・キャンベル・バウアーとミリー・ボビー・ブラウン、『ストレンジャー・シングス 未知の世界 』シーズン4より 写真:Netflix/Courtesy Everett Collection

シーズン5でもマックスは昏睡したままだが、第3章「ターンボウ・トラップ」で彼女の居場所が明かされる。マックスは意識だけの存在として裏側の世界をさまよい、ヴェクナから身を隠しつつ、現実世界へ戻ろうとしているのだ。そこへ、ヴェクナに連れ去られたホリー・ウィーラー(演:ネル・フィッシャー)が現れる。マックスとホリーは力を合わせ、ヴェクナと戦おうとする。

米『ハリウッド・リポーター』はマックス役のセイディー・シンクにインタビューを行い、ついに実現したマックスの再登場や、フィッシャーと共演した感想、シリーズ完結への心境などを聞いた。


マックス再登場をどう感じた?セイディー・シンクが語る緊張の舞台裏

――シーズン4が終わりシーズン5の配信を待つ間、マックスファンはかなりもどかしかったと思います。セイディーさんはいかがでしたか?

そうですね、私はそれほどストレスではありませんでした。シーズン4の撮影が終わった時点で、マックスが再登場することは知っていましたから。「心配しないで。死んだように見えるけど、死んでいないから」と事前に言われていたのです。

――物理的には死んでいましたよね?

厳密に言えばそうですね(笑)。でも「大丈夫、このストーリーの中で君はきっと役に立つ」と言われただけで、具体的にどういう意味なのかは全然知りませんでした。

シーズン4・第4章までの本読み(撮影前に役者が台本を読み合わせること)は、なぜかとても緊張した雰囲気で、いつもの本読みとはまったく違っていました。正直、本読みであのセリフを言う時ほど緊張したことはありません。

――そうですよね。第3章のラストまで沈黙していたのに、突然マックスが登場しますから。

その通りです。撮影は巨大かつ真っ暗な部屋で行われ、30人ほどの出演者全員にカメラが向けられていました。そのカメラのせいで、かなり緊張した空気でした。

しかし、私は(セリフがなかったので)マフラーか何かを編んでいたと思います(笑)。第3章まで、マックスは明らかに昏睡状態だったので。そして第3章のラストでセリフを言う時には、声が出ないんじゃないかと焦りました。「だめだ、失敗する!」と思いましたが、なんとか失敗せずに済みました。

セイディー・シンクとケイレブ・マクラフリン、『ストレンジャー・シングス 未知の世界』シーズン5より 写真:Netflix
セイディー・シンクとケイレブ・マクラフリン、『ストレンジャー・シングス 未知の世界』シーズン5より 写真:Netflix

――マックスはまるで悪夢の中にいるように再登場しますが、撮影前にダファー兄弟から詳しい説明はありましたか?

共演するネル・フィッシャーとの相性を確かめたかったので、本当はもっと詳しく説明してほしかったです。第4章でネルと共演するいくつかのシーンは、マックスのストーリーをひも解く鍵となるものでした。

その後、ダファー兄弟はマックスがいる場所を教えてくれました。しかしそれ以前は、マックスが何をしているのか自分でも分かっておらず、流れに身を任せていました。

ホリー役ネル・フィッシャーから得た学びと刺激

――今のところ、マックスは肉体的には生きているものの昏睡状態で、「マックスでありながらマックスではない」という状況です。一方、裏側の世界ではヴェクナに立ち向かっています。今シーズンの撮影は落ち着かなかったのではありませんか?

確かにそうですね。過去のシーズンでは、共演者や環境、衣装、バンド、スケートボードなど、常に自分と役を結び付けてくれる何かがありました。しかし、今シーズンは何もなかったのです。

マックスらしくない服装ですし、髪も伸び放題で、顔中泥だらけ。マックスでありながら、奇妙な外見と環境で新しい共演者と演技をするのは、とても変な感覚でした。マックスが12歳の女の子(ホリー)にどう接するのか、分かりませんでした。

――ネルとの共演シーンを掘り下げていく中で、マックスについて新しい発見はありましたか?

マックスは本当に思いやりのある人だと分かりました。彼女はホリーを年下としてではなく一人の仲間として見ており、ホリーから学ぶべきことがあると思っています。マックスとホリーは互いに敬意を払っているのです。ホリーもとても賢いキャラクターなので、2人の関係性を考えるのは面白かったです。

ネルも本当にすばらしい俳優でした。彼女は驚くほど賢くて、演技のみならず、あらゆる面で優秀です。私は彼女から多くのことを学びました。他の共演者たちと離れて撮影していたのは違和感がありましたが、ネルといると多くの喜びや自由を発見できたのです。まるで、私とネルの2人で小さな冒険をしている気分でした。彼女の今後の活躍が楽しみです。

――それでも、他の共演者たちと離れているのはつらかったのではありませんか?

その通りです。とはいえ、まだ第4章までしか観ていませんが、大変であるのと同時に面白かったです。私は視覚的にストーリーを解釈するタイプですから。本読みの時は視覚的にイメージするのが大変でした。このシリーズは、特にイメージを浮かべるのが難しいです。

例えば、台本に「ホリーが小さなフィギュアを首にかけている」とあり、私とネルは実物大のG.I.ジョー(男児向けの兵士のフィギュア)なのかと思って笑ってしまいました。しかし、撮影当日に用意されていたフィギュアの大きさを見て納得しました(笑)。

ジョー・キーリー、マヤ・ホーク、セイディー・シンク、ゲイテン・マタラッツォ、『ストレンジャー・シングス 未知の世界』より 写真:Courtesy of Netflix
ジョー・キーリー、マヤ・ホーク、セイディー・シンク、ゲイテン・マタラッツォ、『ストレンジャー・シングス 未知の世界』より 写真:Courtesy of Netflix

ファイナルシーズンを迎えて――マックスとは「別れることはない」

――これがファイナルシーズンとなりますが、終わるという感覚はどれくらいありますか?同時にお祝いムードもありましたか?

このシーズンで、私たちの絆はさらに深まった気がします。というより、もともと深く理解し、信頼し合っていたことを再認識したのかもしれません。シーズン5は、私たちがともに過ごした10年間への賛辞のように感じます。シーズンを通して、私たち全員の心にそうした強い思いがありました。

撮影中は「終わりが見えないけれど、乗り越えなきゃ!」と思っていましたが、その時でさえ「もうこんな経験もできないんだ」と寂しい思いでした。シーズンが終わる頃には、もう1シーズンくらい続けられるのではないかと思ったほどです。

――シーズン5が配信された今、マックスから離れられたと感じますか?それとも、まだ時間がかかりそうですか?

すべてを出し切ったと思いますし、終わり方にはとても満足しています。しかし、まだ(マックスから離れたかどうか)分かりません。このシリーズの舞台設定もキャラクターも大好きなので、私としては、もう一度できると思います。まだマックスに別れを告げていませんし、これからも別れることはないでしょう。

――マックスはずっとセイディーさんと一緒にいる、ということでしょうか?

そう思います。これはずっと先のことですが、将来の家族や子どもたちにこの作品を見せることを考えると、ワクワクします。このドラマは私の経歴の大部分を占めており、人生を形作ってくれた作品ですから。まだまだ共有したいことがたくさん残っているので、ここで終わりではないと思っています。


『ストレンジャー・シングス 未知の世界』シーズン5は3部構成で、Vol.1が現在Netflixで配信中。Vol.2は2025年12月26日、Vol.3は2026年1月1日に配信される。

※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。

【関連記事】

スポンサーリンク

類似投稿