カンヌ映画祭2025:例年以上に集結するエミー賞候補者たち

毎年5月中旬に開催されるカンヌ国際映画祭と、6月中旬に始まるプライムタイム・エミー賞のノミネーション投票は、エンタメ業界における重要なイベントである。カンヌがエンタメ業界やメディアの幅広い層を引き寄せる場であることを考慮すると、エミー賞を狙う人々がカンヌに集まるのは自然な流れである。しかし、今年ほど多くのエミー賞候補者がカンヌに集結した年はないかもしれない。
エミー賞候補者たちのカンヌ訪問理由
彼らがカンヌにやってくる理由は様々である。Netflixの『ゼロデイ』でリミテッド/アンソロジーシリーズ/テレビ映画部門の主演男優賞候補であるロバート・デ・ニーロは、通常はスポットライトを避けるタイプである。しかし、5月13日のオープニングナイトで名誉パルム・ドールを受け取るために訪れ、翌日にはキャリアを振り返るトークイベントにも参加した。
Netflixの『フォー・シーズンズ』でコメディシリーズの助演男優賞候補となっているマルコ・カルヴァーニも、サンダンス映画祭のディレクターであるユージーン・ヘルナンデスとともにオープニングナイトに出席した。カルヴァーニは、自身初の長編映画『Dangerous Animals(原題)』のプロデューサーをサポートするため、さらに自身が共著し監督する予定の映画『Capitana(原題)』の事前販売交渉を行うためにカンヌ入りしている。
Apple TV+の『セヴェランス』でセス・ミルチックを演じるトラメル・ティルマンは、ドラマシリーズ助演男優賞候補である。彼はアウト・オブ・コンペティション作品『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』のプレミア上映に参加するため、24時間未満の短期間でカンヌを訪れた。
有名俳優やアーティストの登場
5月16日には、Apple TV+の『レディ・イン・ザ・レイク』で主演女優賞候補となっているナタリー・ポートマンが、アニメ映画『Arco(原題)』のプレミアに出席予定である。ポートマンは同作で声優を務め、プロデューサーとしても参加している。
同じ夜には、U2のボノがApple TV+の『Bono: Stories of Surrender(原題)』の特別上映に登場予定である。ボノのワンマンショーを再構成したこの作品は、バラエティ特別番組部門で候補となっている。
また、フランスのロイヤルファミリーとも称されるシャルロット・ゲンズブールは、Amazonのコメディシリーズ『エトワール』で主演女優賞候補であり、同作での功績を称える特別賞を受け取るため、5月中にパリからカンヌに訪れる予定である。
同夜には、FXの『人生の最期にシたいコト』で助演女優賞候補のシシー・スペイセクも、ジェニファー・ローレンスの母親役を演じる映画『Die, My Love(原題)』のプレミアに出席予定である。
映画祭閉幕間近の見どころ
5月17日には、Disney+の『ラ・マキーナ 崖っぷちのボクサー』で主演男優賞候補となっているガエル・ガルシア・ベルナルが、カンヌ・プレミア部門に出品される『Magellan(原題)』のプレミアに参加予定である。同作で彼はポルトガルの探検家を演じている。
カンヌ国際映画祭が公式に閉幕する2日前の22日には、Peacockの『Fight Night』で助演女優賞候補となっているタラジ・P・ヘンソンが、amfARのカンヌガラでMCを務める予定である。
これらの活動がエミー賞を決めるテレビアカデミーの2万人以上のメンバーに影響を与えるかは不明である。しかし、カンヌへの旅がプラスに働く可能性があるなら、参加しない理由はないであろう。
※この記事は要約・抄訳です。オリジナル記事はこちら。
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