ハリソン・フォードとヘレン・ミレンが明かす『1923』の撮影秘話
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『1923』で夫婦役を演じたハリソン・フォードとヘレン・ミレンは、お互いのインタビューに対する答えをわかっているくらいセットの外でも息ぴったりのようだ。
2月23日に米パラマウント+にて配信が開始された同シリーズのシーズン2にも引き続き出演する二人が、米『ハリウッド・リポーター』のインタビューに応じてくれた。
シーズン1の撮影を終えてから2年のブランクがあったことを受け、ミレンは「私たちは、何が起こるのか、どのように終わるのかよくわからないながら、大きな期待を胸に勢いと興奮をもって戻ってきた」のだそう。
『1923』のシーズン2は引き続き、20世紀前半のモンタナ州を舞台に新たな世代を迎えたダットン一族の闘いを描く物語だ。今回のインタビューでフォードとミレンは同シリーズの舞台裏エピソードや、クリエイターを務めるテイラー・シェリダンの描くストーリーが持つ魅力について存分に語ってくれた。
- Q:シーズン1とシーズン2の撮影の間には長いブランクがあったが、撮影に戻った時の感覚はどうだった?
フォード:まずカウボーイハットを被って、ブーツを履いて、拍車をつけて、それから馬に会って…
ミレン:それから家に入ったんですが、その様子が前回撮影を終えた時のままでしたね。セットの家は実際に丘のふもとに建てられているんですが、それが同じ場所にそのままあったんです。何もかも同じだったので最高の気分でしたよ。随分と長いことあの場所を離れていたし、その間にはコロナ禍なんかもありましたけど、あそこに帰ってきた途端『さあ、帰ってきたわよ』っていう感覚になったんです。昨日のことのように思い出しましたね。お互いの関係だとか、尊敬や愛情だとか。 ちょっと歳をとった素敵なカウボーイたちともまた一緒です。
(思わず笑うフォード)
ミレン:でもとにかく2週間くらいしか経っていなかったように思えたんです。シーズン1で私たちを楽しませてくれた素敵な脚本ともまた一緒ですからね。だから私たちは、何が起こるのか、どのように終わるのかよくわからないながら、大きな期待を胸に勢いと興奮をもって戻ってきたんです。
- 『1923』は2シーズンで完結すると聞いていた?
フォード:(笑いながら)これに関しては皆さんも別の機会でお話ししたことを覚えているでしょうね。例えば私は最初にヘレンが出演オファーをOKしていると聞かされていたんですが、それはどうも私にオファーをOKさせるための作戦だったようで、彼女の話を聞いたら先にOKしたのは私の方だと聞かされていたっていうんです。
ミレン:私が餌っていうことね!
フォード:実は出演の話が来た時にまだ台本はでき上がっていませんでした。ですが(クリエイターの)テイラー・シェリダンのことは個人的な経験や彼の過去の実績から知っていました。彼はいい意味で、とてつもない野心を持っています。彼は自分が何を実現したいかをよくわかっているんですよ。彼はそこに到達するための明確なアイデアを持っていて、小手先のごまかしには頼らない、ひたすらまっすぐなストーリーの伝え方をする人ですね。それもとても想像力に富んだパワフルなストーリーです。彼が自身の作ったキャラクターに対する理解の深さ、そしてそのような脚本の賜物こそが、撮影プロセスの醍醐味でしたね。
それに、一緒に仕事をしたベン・リチャードソン監督と彼のチームは非常に優秀な方たちでした。まさに当時に対する理解と、それをもとに現代という先の見えない時代に立ち向かうことの価値というエネルギーで動かされるこの『1923』という作品に打ってつけのメンバーだったと思います。
- Q:S1を撮影した時は、最初の3話以降の展開を知らされない状態で撮影に臨んだそうだが、それは今回も同じ?
ミレン:まさにそうなんです。私たちは今回も知らされませんでした。それもこの作品の持つ魅力ではないでしょうか。実際の人生みたいに、次に何が起こるか分かっていなかったんです。台本は確か撮影の3、4週間前に届きました。 監督がどうやって準備したのかわからないくらいです。ただ、自分たちの演じる人物がどうなるのかということについてはほとんどわからない状態でしたね。だからその分スリルを感じて興奮しましたが、先が見えない不安さを感じつつも信じられないくらいの自信があるっていう変な気分でした。というのも監督からカメラマンに至るスタッフの皆さん全員がしっかりしていましたので。それはもう最高のチームワークでしたね。どこに向かっているのかよくわからないけど、チームは絶対的に信頼できるとわかっているから、とても安心して任せられました。不安を感じたことは一度もないです。
フォード:今回の私たちくらいの撮影ペースだと撮影の1週間前くらいに台本を受け取ったりすることもありましたが、とにかく忙しくてそんなことは気にしていられませんでしたね。ですが、その台本がしっかりしていたので、場面になったらその台詞を言えばよかったんです。キャラクターが私たち演者のために出来上がっていて、彼らの成長や葛藤が既にそれぞれのシーンに組み込まれているという感じですね。ただその場面で、その台詞を言えばいいんです。その場にいれば、そうなるという感じで。演じるというよりは、ひとりでにそうなるという感覚でした。
- Q:シェリダンは壮大なエンディングを書き上げることに定評があると思うが、今回のシーズン2のエンディングを受けて、もし『1923』に続きがあるとすれば、また出演したいと思った?
ミレン:(笑いながら)もし他にハリソンと仕事ができる機会があるとすれば、そのオファーには「イエス」と即答しますね。それがこの作品の続きだとしたら尚更です。ハリソンがいる限り、私もついていきます。
フォード:(笑いながら)本当かい?
Q:ハリソン、あなたはどう?
フォード:私は私たちが演じたこの関係性を非常に価値があるものだと思っています。というのもこれはどうやって人生の試練を伴侶と乗り越えていくかという一例でもあるからです。これはパートナーシップに止まらない絆ですし、本当に示唆に満ちていて、力強いものです。そんなところですかね。
ミレン:若い女性たちは、このような素晴らしい女性の役を書いてくれたテイラー・シェリダンに感謝するべきです。カーラ(ミレンの役柄)もその例に漏れません。 彼は素晴らしい、偉大な女性の役を書き続けてくれていますね。私がまだ役者の世界で研鑽を積んでいた頃にこういう役はありませんでしたし、観客としてもこういうキャラクターは見たことがありませんでしたから。実は私は西部劇が昔は嫌いでしたね。というのもその中に出てくる女性の描かれ方は酷かったですから。今、若い女性たちが『1923』やテイラーの他の作品を見れば、本当に興味深く、複雑で、傷つきやすく、強い……たまたま女性というだけの生身の人間をスクリーンで見ることができるという事実は、素晴らしいですね。
Q:ショットガンの扱い方もわかりますしね
ミレン:そういうことじゃなくて、人間としての複雑さを持っているということですよ。
※本記事は要約・抄訳です。オリジナル(英語)はこちら
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