『災 劇場版』公開記念舞台挨拶|香川照之、1人6役に手応え「陰の悪役の集大成」
俳優の香川照之の主演映画『災 劇場版』の公開記念舞台挨拶が2月21日、東京・新宿武蔵野館で行われた。
昨年4~5月放送のWOWOW「連続ドラマW 災」(全6話)を関友太郎、平瀬謙太朗両監督が映画として再構築。さまざまな事情を抱えて生きる人々に降りかかる災いの側に必ず姿を見せる不穏な男を1人6役で演じた。

香川にとって、両監督と佐藤雅彦監督による前作『宮松と山下』以来4年ぶりの映画となる。「ドラマの撮影に入る前から監督が映画にしたい、めちゃくちゃな順番で編集すると理路整然と話していた。これは凄いなと、撮りながら映画になるのが待ち遠しかった」と話した。
平瀬監督は、「凄く難しい役なので、僕らの企画のランキングでは下だった。試しに香川さんならできるのではないかと考えたら、一気に1位になった」と説明。香川も、「2人を信頼しているし、今の若い世代との共通項を確かめるのにふさわしい2人。2人との仕事はそれを再認識するいい機会なので、ありがたくちょうだいした」と応じた。

1人6役にも、「役ではなく、現象を演じてくれと言われて僕の中ですっと腑に落ちた。抽象的に見えて、一つ通じるところがあるので、6役を一つに集めるという数式が成り立った」と解説。共演した中村アンは「本当に悪い人ですよね」、竹原ピストルも「怖かった。貧血になって、スーッと吸い取られていくような感じだった」と、その悪役ぶりを称えた。

香川も、「40年近く役者をやってきて、自分のキャリアの中で『半沢直樹』のような分かりやすい悪役と、『トウキョウソナタ』や『クリーピー 偽りの殺人』のような陰の悪役も演じられた。今回は後者の方の集大成になった」と自信の笑顔。そして、「私の姿を劇場で見られるのは最後かもしれない。だから、1人でも多くの人に見てもらいたい」と意味深にアピールした。

取材/記事:The Hollywood Reporter Japan 特派員 鈴木元
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