役所広司、日本映画の国際貢献を称える川喜多賞を受賞「これからも必死で働きます」
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俳優の役所広司が第42回(2024年度)川喜多賞を受賞し、26日、都内で行われた贈賞式に出席した。
故川喜多長政、かしこ夫妻、娘の和子さんが映画を通して国際交流を深めた活動を顕彰するため川喜多記念文化財だが創設した賞。日本映画文化芸術の発展に寄与し、海外への理解に貢献した人物、団体に贈られる。
過去に黒澤明、大島渚、今村昌平、三船敏郎、山田洋次ら世界の映画史にも名を刻む巨匠、名優らが受賞してきた。2015年度には黒沢清監督が受賞しており、役所は「お祝いの言葉を述べさせていただきましたが、その時にはまさか僕がいただけるとは夢にも思っていなかった。これまで受賞された方もそうそうたるメンバーで、俳優として大きな影響を受けた方ばかり」と謙虚に語った。
1997年のカンヌ映画祭でパルムドール(最高賞)を受賞した今村監督の『うなぎ』に主演。昨年の同映画祭では、ヴィム・ヴェンダース監督の『PERFECT DAYS』で最優秀男優賞を受賞した。同作はほかにも97年、黒沢清監督の『CURE』で最優秀男優賞を獲得。2005年には米映画『SAYURI』に出演するなど、日本を代表する映画俳優の地位を不動のものとしている。
正賞の宝塔などを受け取り笑みを浮かべたものの、「もしあの世で受賞者たちのパーティがあったとしたら、とても緊張して何となく楽しめないと想像できます」と冗談を交え強縮。それでも、「かしこさんたちの映画に対する思い、教えを胸に、これからも日本映画のため、日本映画ファンのために必死で働こうと思います」と決意を新たにし、盛大な拍手を浴びていた。
取材/記事:The Hollywood Reporter 特派員 鈴木元
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