横浜流星、4年かけ完成の『正体』に自信「自分の中で集大成になった」
俳優の横浜流星が主演の映画『正体』の完成披露試写会が5日、東京・丸の内ピカデリーで行われた。横浜は共演の吉岡里帆、SixTONESの森本慎太郎、山田杏奈、山田孝之、藤井道人監督と上映前に舞台挨拶。「サスペンスですが、エモーショナルな人間ドラマに仕上がっています。自分の中で一つの集大成になった」と自信の笑みを浮かべた。
染井為人氏の同名小説が原作で、ある目的のために脱獄し顔を変えて逃亡を続ける死刑囚の鏑木の“正体”が、彼と出会う人々の証言などで浮き彫りになっていく。横浜が10代の頃から知る藤井監督と『ヴィレッジ』に続くタッグを組み、企画のスタートから4年をかけて完成させた。
横浜は、「5つの顔を持つ違う人物を演じているが、別人格ではないので彼の心の部分、常に鏑木でいることを意識した。監督やメイク、衣装の方とも相談してリアルを追求しました」と説明。しかし、「誰からも信じてもらえない状況で、鏑木の目的を見失わないことを一番大事に考えていたが、それを維持するのがつらく苦しかった」と本音を吐露した。
そんな座長の姿に、吉岡は「アクションもたくさんあったのにほぼご自身でやられていて、全てを映画にささげ心もむき出しにした感じが印象的でした」と感激の面持ち。山田杏奈も「常に真摯に何かを考えていて、(アクションの)手数を覚える速さに感動した」と尊敬のまな差しを向けた。
藤井監督は、「そういうところが流星のいいところ。ちょっとはサボりなさいというくらいストイック」と称賛。そして、「映画は見ていただいたことで、皆さんのものになると思っている。明日の養分になるよう、1分1秒たりとも見逃せない映画を作った。長く愛されると幸いです」とアピール。横浜も、「僕たちの覚悟、思いが込められているので、ぜひ受け取って盛り上げてください」と強調した。
『正体』は、11月29日から全国で公開される。
取材/記事:The Hollywood Reporter 特派員 鈴木元
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