『SHOGUN 将軍』でゴールデングローブ賞助演男優賞の浅野忠信が凱旋会見「今までにないくらい喜んだ」
第82回ゴールデングローブ賞ドラマ部門で作品賞など4冠に輝いた『SHOGUN 将軍』で助演男優賞を受賞した浅野忠信が13日、都内で凱旋会見を行った。
黄金のトロフィを掲げ、「とてもうれしい。今までにないくらい喜びました」と授賞式を回想。「SHOGUNのチームに感謝します。僕は日本の現場で育てられた。それがグローバルなステージで素敵な賞を頂けて、本当にうれしいです」と満面の笑みを浮かべた。
昨年9月に開催された米テレビ界の最高峰とされるエミー賞では、史上最多の18部門を制しながら自身は受賞を逃した。「その後は凄く不貞腐れていて、毎日文句ばかり言っていた。時間がたって、これではいけないという気持ちもあったが、日本での撮影もあってゴールデングローブ賞に行く寸前までもめていた」と、迷いがあったことを告白した。
渡米する決意を固めたのが、同じ助演男優賞候補になっていたハリソン・フォードの存在。「ハリソンさんと同じところに自分の名前があるだけで光栄。ハリソンさんが獲ってくれればいいと思っていたけれど、まさか自分の名前が呼ばれて『えっ』と同時に『ハリソンさん、すいませんでした』という思いになった」と振り返った。
もちろん、主演・プロデュースで主演男優賞の真田広之への感謝は計り知れない。駆け出しだった1993年『眠らない街 新宿鮫』で初共演して以来、常に背中を追ってきた先輩。2013年『47RONIN』を経て、『SHOGUN 将軍』で真田演じる吉井虎永に仕えながら敵とも通じている大名・樫木藪重をしたたかに演じた。
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す
「真田さんは懐が深く、ずっと甘えさせてもらってちゃんと見ていてくれた。僕と真田さんと一緒に獲れたのはものすごく大きい。これでもう一度やってやろうという気持ちになった」と最敬礼。真田からも「貴方にしかできない藪重をありがとう。緻密な計算とリアルな瞬発力で作品に深みと普遍性を与えてくれました。また次回、どんな役で対峙できるのか、今から楽しみで待ちきれません」と祝福のメッセージが寄せられた。
授賞式での自己紹介から始まる受賞スピーチが大きな評判を呼んでいるが、「丁寧なスピーチを考えていたけれど、名前を呼ばれた瞬間に頭が真っ白になりました。即興だったけれど、うまくいきました」と照れ笑い。共演した西岡徳馬と金井浩人がサプライズで祝福に駆け付けると、さらに破顔した。
1999年に日本・香港合作『孔雀 KUJAKU』で初めて海外作品に出演してから、映画の国籍を問わず経験を重ねてたどり着いた至福の時。2011年『マイティ・ソー』でハリウッドに進出し、言葉の壁に限界を感じたこともあったそうだが、「自分のやりたい、信じて貫いてきた演技を怖がることなく、もうちょっと続けていいんだという確信を得た」とさらなる意欲を見せていた。
取材/記事:The Hollywood Reporter 特派員 鈴木元
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