山田洋次監督最新作『TOKYOタクシー』で倍賞千恵子&木村拓哉が共演
山田洋次監督の最新作『TOKYOタクシー』の製作が決まり、倍賞千恵子が主演、木村拓哉が共演することが23日、都内のホテルで行われた松竹の2025~26年ラインナップで発表された。
2022年のフランス映画『パリタクシー』が原案。山田監督は、「内容は重いのにとても軽快でしかもユーモアがあって楽しめたので、どういう秘密があるんだろうと考えた。僕たちの日々の世界も重苦しく先行きが見えないから、作られる映画も重くなる。そんな時代だからこそ、軽やかで楽しんで見られる作品を目指したいと思った」と、舞台を現代の東京に置き換え脚本を執筆した。
東京・柴又から神奈川・葉山の高齢者施設に向かう老女が、乗り込んだタクシーの運転手との交流によって心を開き、自らの過去と向き合う物語。倍賞は、「山田さんの作品では初めて、きつい言葉を発するんです。一生懸命やっていることが伝わればいいんじゃないかと思える作品」と意欲。山田監督も、「イヤなババアだよね。そんなところから始ります」と冗談めかした。
木村とは2004年のアニメ映画『ハウルの動く城』以来の共演。当時は1人ずつのアフレコが多く、初めて本格的に芝居を交わすとあって「楽しみ。カメラテストの待ち時間に、メガネをかけて静かに読書をしている姿が素敵で感動した」とぞっこんの様子だ。
対する木村も、「山田組で咲き続けているお花だと思っている。そばで拝見させていただきます」と大先輩を称えた。山田監督とは2006年『武士の一分』以来19年ぶりのタッグ。「時間の流れには自分でも驚くが、山田監督は登場人物の心の流れ、抑揚を丁寧に導いてくれる。素敵な共演者と1カット1カット、丁寧に積み重ねていきたい」と、2月に始まる撮影を心待ちにした。
山田監督は、木村が公開中の『グランメゾン・パリ』の宣伝で年末に出演したバラエティ番組でロケ先の人々とふれ合う姿を見て「素晴らしい。ああいう木村くんがいい」と感心したという。「優しくて温かい、今までの木村くんの主演映画にはない魅力を何とかして盗み撮りしたい気持ち」と構想を明かした。
『TOKYOタクシー』は松竹創業130周年記念作品として、11月21日に公開される。
取材/記事:The Hollywood Reporter 特派員 鈴木元
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