ディズニー、実写映画『白雪姫』は良い方向に変化したのか?

※この記事には、ディズニー実写映画『白雪姫』のネタバレを含みます
実写映画『白雪姫』は90年近く前の映画をリメイクするにあたり、現代の観客に響くよう多くの変更を加えた。キャストのレイチェル・ゼグラーは1937年版の女性描写の問題点を指摘し、俳優ピーター・ディンクレイジは小人を登場させる物語を再び映画化することを批判した。ディズニーの実写リメイクは過去への敬意と新しさを両立させようとしているが、変更点の中には成功したものと失敗したものがある。
実写映画『白雪姫』では基本的なストーリー構造は維持されつつも、恋愛要素は大幅に拡張された。名前のない王子ではなく、「ジョナサン」という名の魅力的な盗賊が恋愛対象となり、2人の関係性にはある程度の魅力がある。しかし毒リンゴを食べた白雪姫が真実の愛のキスで目覚めるという展開は、恋愛設定が大きく変わったにもかかわらず残されており、時代遅れに感じられる。
■リメイクにより魅力的になった点がある一方で、そうでない点も
一方で問題があるのは小人たちの描写、特に「おとぼけ」の変更点だ。映画では「小人」という言葉は使われず、CGによる写実的な描写が不快な側面となっている。さらに、本来無口だった「おとぼけ」が物語の語り手として声を持ち、白雪姫の優しさによって勇気づけられて話せるようになるという設定変更が行われた。
新曲も多く追加されたが、オリジナルの特別な質感には及ばない。白雪姫の幸せな結末に詳細さを加え、「おとぼけ」に声を与えるという2つの大きな変更は、ディズニーリメイク全体の創造的な矛盾を示している。
『白雪姫』のリメイクは懐かしさを大切にしつつ、『ダンボ』のリメイク同様、非白人キャラクターの問題のある描写を修正する試みでもあった。しかし、幼少期の思い出と映画の古くさい側面の両方に対応しようとすると、誰も挑戦しないことで皆を喜ばせようとする作品になってしまう。
実写映画『白雪姫』は1937年版に対する期待を覆そうとしているが、それでも白雪姫が王子と恋に落ち、七人の小人たちに助けられるという結末を維持している。この映画は他のリメイク同様、両方の良さを取り入れようとして結局は中途半端になっている。
※本記事は抄訳・要約です。オリジナル記事はこちら。
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