寺尾聰『父と僕の終わらない歌』初日にサプライズ誕生日祝い「驚いて腰抜かしそう」
俳優の寺尾聰と松坂桃李が主演の映画『父と僕の終わらない歌』が23日、全国332館で封切られた。2人は共演の佐藤栞里、副島淳、ディーン・フジオカ、松坂慶子、小泉徳宏監督とともに東京・TOHOシネマズ日比谷で初日舞台挨拶。寺尾は「この顔ぶれ、最高でしょ。これまでにないくらい宣伝に駆け回って、ポスターを貼りまくってきました」と自信のほどを語った。
アルツハイマー型認知症と診断された父親の夢を、息子が音楽を通して実現させようと奔走し家族の絆を深めていく感動作。寺尾は出演を決めた理由について、「息子が桃李くんだから引き受けた。最後に背中を押してくれたのは、小泉監督が『寺尾さんの代表作にします』と宣言したこと」と明かした。
だが、撮影前は体調が思わしくなく「これを最後に辞めようかな」との思いもあったという。だが、「早く処置したおかげで快適に過ごせ、体の調子も少しずつ戻ってきた。まだ頑張れる」と健在ぶりをアピールした。
今月18日に78歳の誕生日を迎え、友情出演した佐藤浩市がサプライズで登場し花束をプレゼント。さらに、松坂らからは自身が劇中で歌った曲を収録した特製のLP盤レコードを贈られ、「驚いて腰を抜かしそう。浩ちゃん(佐藤)とは親(宇野重吉さん、三國連太郎さん)の代からの付き合い。桃李くんとも本当の息子のような絆をつくれた」と感激に浸った。
そして、「長い時間をかけて撮影していると、心が一つになることはそうそうない。でもこの作品は皆が一体となって手をつないで、文字通り心を込めて作った。テーマ自体は悲しい、つらいかもしれないが、愛に包まれています」と確信。“息子”の松坂も、「心の支えになり、寄り添ってくれる作品になればと思っています」と言葉に力を込めた。
- 寺尾聰 ©︎The Hollywood Reporter Japan
- 松坂桃李 ©︎The Hollywood Reporter Japan
取材/記事:The Hollywood Reporter 特派員 鈴木元
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