戦後80年に観たい戦争映画12選|名作で振り返る日本と世界の記憶 ― 日本の名作『火垂るの墓』、アカデミー賞7冠『シンドラーのリスト』ほか

2025年は、第二次世界大戦の終結から80年という節目の年である。戦争を描いた映画は、戦火に翻弄される市民の視点から、極限状態の兵士たちの心理、国家の対立の裏にある個人の物語まで、時に生々しく、そして時に静かに戦争の本質と人間の尊厳を描き出してきた。
本記事では、スタジオジブリによる不朽の名作アニメ『火垂るの墓』、スティーヴン・スピルバーグ監督によるアカデミー賞7冠に輝いた歴史大作『シンドラーのリスト』など、第二次世界大戦を題材にした日本・海外の名作12本を厳選して紹介する。
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1.『戦場にかける橋』(1957)
◆映画史に残る衝撃のラストシーン…オスカー7冠の大作
名匠デヴィッド・リーン(『アラビアのロレンス』)による『戦場にかける橋』は、第二次世界大戦下のタイとビルマを結ぶ鉄道建設現場を舞台に、日本軍によって橋の建設を命じられた英軍捕虜たちの姿を描いた大作。英軍兵士を率いるニコルソン大佐をアレック・ギネス、捕虜収容所の所長・斉藤大佐を早川雪洲が演じ、作品賞ほか計7部門で受賞を果たした第30回アカデミー賞で早川は助演男優賞にノミネートされた。
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2.『大脱走』(1963)
◆ナチスの捕虜収容所からの大脱走を描く痛快作
『荒野の七人』ほか数多くの傑作西部劇アクションを手がけたジョン・スタージェス監督の『大脱走』は、ナチスの厳重な捕虜収容所から、連合軍の兵士たちが集団脱走を図る姿をスリルたっぷりに追った作品。戦争映画でありながらエンタメ性も高く、スティーブ・マックイーン演じる米国兵ヒルツがバイクで駆け抜ける手に汗握る脱出シーンは、伝説の名場面となっている。
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3.『戦場のメリークリスマス』(1983)
◆豪華キャスト共演で贈る、文化と精神の衝突を描いた異色作
巨匠・大島渚による『戦場のメリークリスマス』は、1942年のジャワ島にある日本軍捕虜収容所を舞台に、敵同士の間に生まれる奇妙な友情と緊張を描く。英国軍のセリアズ少佐を伝説的歌手デヴィッド・ボウイ、収容所の所長・ヨノイ大尉を坂本龍一が演じ、坂本は自身が手がけた音楽で英国アカデミー賞を受賞した。
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4.『火垂るの墓』(1988)
◆戦時下における儚い兄妹愛を描いた不朽の名作
高畑勲監督・スタジオジブリ制作の『火垂るの墓』は、第二次世界大戦時の神戸を舞台に、日常を奪う戦争の悲惨さを子どもの視点から描き出した作品。空襲で両親を亡くした14歳の少年・清太と4歳の妹・節子は、2人きりで生き抜こうとする。シカゴ国際児童映画祭最優秀アニメーション映画賞を受賞するなど、世界中で高い評価を受けている。
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5.『シンドラーのリスト』(1993)
◆ユダヤ人を救出した実業家の衝撃の実話…スピルバーグ監督の名作
第66回アカデミー賞で作品賞を含む計7冠に輝いた、スティーヴン・スピルバーグ監督による上映時間3時間超えの超大作。ナチス占領下のポーランドで、ユダヤ人を救うために奔走したドイツ人実業家、オスカー・シンドラー(演:リーアム・ニーソン)の実話を重厚なモノクロ映像でつづる。
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6.『プライベート・ライアン』(1998)
◆スピルバーグが放つ、現代戦争映画の金字塔
スティーヴン・スピルバーグ監督が『シンドラーのリスト』に続いて手がけ、アカデミー賞監督賞を受賞した傑作。1944年のノルマンディー上陸作戦で姿を消した若き兵士・ライアン(演:マット・デイモン)をめぐる決死の救出劇を描き、冒頭のリアリティ溢れるオマハビーチの激戦は、現在もなお語り継がれる名シーンとなっている。トム・ハンクスが主演、部隊を率いるミラー大尉を演じた。
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7.『戦場のピアニスト』(2002)
◆29歳でオスカーを獲得、A・ブロディの名演が光る実話ドラマ
ロマン・ポランスキー監督の『戦場のピアニスト』は、ホロコーストを生き延びたピアニストで作曲家のウワディスワフ・シュピルマンの実話を描いた物語。ユダヤ系ポーランド人のシュピルマンは大戦中に数々の苦難に直面するが、音楽を通して強さを見出していく。主演のエイドリアン・ブロディは、役作りのため13キロ減量し、史上最年少でアカデミー賞主演男優賞を受賞した。
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8.『ヒトラー 〜最期の12日間〜』(2004)
◆ナチス側の視点から捉える戦争の終焉…ヒトラーの実像とは
ドイツの俊英オリヴァー・ヒルシュビーゲルによる本作は、ナチスの指導者アドルフ・ヒトラーの最期の12日間を、側近や秘書の視点から描いた作品。ヒトラー役には名優ブルーノ・ガンツ(『ベルリン・天使の詩』)が扮し、第77回アカデミー賞にて外国語映画賞(現:国際長編映画賞)にノミネートされるなど、国際的にも高い評価を受けた。
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9.『硫黄島からの手紙』(2006)
◆渡辺謙・二宮和也出演、巨匠イーストウッドが描く硫黄島の戦い
『硫黄島からの手紙』は、クリント・イーストウッド監督が日米双方の視点から描いた戦争映画『父親たちの星条旗』と対になる作品。渡辺謙演じる栗林忠道中将は、圧倒的不利な状況下で知略を尽くして米軍と戦う。第79回アカデミー賞では、作品賞含む4部門にノミネートされ、音響編集賞を受賞した。
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10.『野火』(2015)
◆名匠・塚本晋也が描く極限の戦場と狂気
1959年に市川崑監督が映画化したことでも知られる大岡昇平の小説『野火』を、塚本晋也が自ら監督・脚本・主演を務めて再映画化。第二次世界大戦末期のフィリピン・レイテ島を舞台に、飢えと狂気に苛まれる兵士の過酷なサバイバルを生々しく描き出す。本作は、第71回ヴェネツィア国際映画祭コンペティション部門に出品された。
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11.『日本のいちばん長い日』(2015)
◆日本降伏までの緊迫の24時間…衝撃の歴史超大作
半藤一利のノンフィクション『日本のいちばん長い日 運命の八月十五日』をもとに、1967年版の岡本喜八監督作に続き、原田眞人監督が再映画化。終戦直前の日本政府内部で繰り広げられる極限の駆け引きと葛藤を、圧倒的緊張感で描き出す。役所広司が陸軍大臣・阿南惟幾を、本木雅弘が昭和天皇を熱演し、山﨑努、松坂桃李、堤真一ら実力派キャストが集結した。
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12.『この世界の片隅に』(2016)
◆日常のかけがえなさを描いたアニメーションの傑作
片渕須直監督によるアニメ映画『この世界の片隅に』は、戦時下の広島・呉を舞台に、ヒロイン・すずとその家族のささやかな日常を丁寧に描く感動作。第40回日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞をはじめ、国内外で高い評価を受けた。
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記事/和田 萌
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