岩田剛典主演『金髪』第38回東京国際映画祭コンペ部門で上映「全世代に刺さる作品」とアピール

(左から)内田慈、山田真歩、岩田剛典、白鳥玉季、田村健太郎、坂下雄一郎監督
(左から)内田慈、山田真歩、岩田剛典、白鳥玉季、田村健太郎、坂下雄一郎監督 写真:The Hollywood Reporter Japan
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第38回東京国際映画祭のコンペティション部門で坂下雄一郎監督の『金髪』が4日、丸の内ピカデリーで上映され、主演の岩田剛典をはじめ白鳥玉季、山田真歩、田村健太郎、内田慈とともに舞台あいさつに登壇した。

校則に抗議するために金髪にしてきた生徒と中学教師とのせめぎ合いが、SNSの拡散によって思わぬ騒動に発展していくシニカルなコメディ。自ら脚本を手掛けた坂下監督は、「校則という自分から距離のあるものと、世代が近く共感できる距離感の主人公との変わった合わせ技みたいな作品になったかな」と独特の言い回しで作品を表現した。

岩田剛典
岩田剛典 写真:The Hollywood Reporter Japan

岩田は自己肯定感が強く、本音と建前を使い分ける教師役。「この日のために、金髪にしてきました。ウソです」と冗談交じりに話したが、直後にそのまま「イッツ・ア・ライ」と英訳され会場が微妙な空気になると「これは恥ずかしい」と照れ笑いでうつむいた。

それでも、映画については「脚本を読んで、すぐにやりたいと思えるほど魅了された。世代間の話でもあるので大人は耳が痛くなるかもしれないが、僕を反面教師にしてほしい」と解説。そして、「人は成長するにつれて少しずつ変わっていくという、全世代に刺さる作品。頭を空っぽにして純粋に楽しんで」とアピールした。

白鳥は、金髪になる生徒を主導する役どころ。「芯のある子で、演じる際にどのようにしゃべるのか、どう先生と対じするのか凄く考えた。でも、金髪にすることで考えているより役に近づけている感覚になった。ウィッグに感謝です」と笑顔で話した。

白鳥玉季
白鳥玉季 写真:The Hollywood Reporter Japan

坂下作品に多く出演している田村は、「何を言われるわけでもないのに、完成したら仕上がっていて、気が付いたら手のひらの上にいる感じ」と批評。同様の内田は、「大衆が、事件が起きて揺れ動くさまの描き方、観察眼が凄い。でも、ほぼ笑わないし、今でも何を考えているか分からない」と暴露した。

坂下監督がポーカーフェイスで無言を貫く中、岩田も「僕も監督が何を考えているか分からない」と同調。そして、「この前の取材の時、監督から『岩田さんは何を考えているか分からない』と言われた。互いに分からない者同士が作った映画なんです」と自嘲気味に話し、会場の笑いを誘った。

『金髪』は、11月21日の全国で公開される。

坂下雄一郎監督
坂下雄一郎監督 写真:The Hollywood Reporter Japan

取材/記事:The Hollywood Reporter Japan 特派員 鈴木元

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