俳優のウド・キアが81歳で死去 ―― ラース・フォン・トリアー作品に出演、独映画界の異才

ウド・キア 写真:Andreas Rentz/Getty Images
ウド・キア 写真:Andreas Rentz/Getty Images
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映画『マイ・プライベート・アイダホ』(1991)や、ラース・フォン・トリアー監督作への出演で知られるドイツ出身の名優、ウド・キアが81歳で死去した。訃報は、60年来の友人である写真家マイケル・チルダーズが明らかにした。

ウド・キアは現地時間11月23日、カリフォルニア州ランチョ・ミラージュの病院で亡くなった。キアは、ホラーからアート系、ハリウッド大作に至るまで幅広い役柄をこなし、出演作は約280本を超える。

ウド・キアは、キャリア初期から欧州の名匠に愛されてきた。母国ドイツの名監督ライナー・ヴェルナー・ファスビンダーとは、映画『第三世代』(1979)や『リリ・マルレーン』(1981)、そしてテレビシリーズ『ベルリン・アレクサンダー広場』(1980)などでタッグを組んだ。

また、デンマークのラース・フォン・トリアー監督とは、映画『ヨーロッパ』(1991)、『奇跡の海』(1996)、パルムドール受賞作『ダンサー・イン・ザ・ダーク』(2000)、『ドッグヴィル』(2003)、『マンダレイ』(2005)、『メランコリア』(2011)、テレビドラマ『キングダム』(1994)など数々の作品でコラボレーションを果たした。

ガス・ヴァン・サント監督に見いだされ渡米したウド・キアは、『マイ・プライベート・アイダホ』(1991)でキアヌ・リーブスリヴァー・フェニックスと共演。その後、『カウガール・ブルース』(1993)、『ドント・ウォーリー』(2018)にも出演し、サント監督と長年のコラボレーションを築いた。

さらに、ホラー界の名優としても名高く、『悪魔のはらわた』(1973)、『処女の生血』(1974)、『サスペリア』(1977)、『ブレイド』(1998)、『エンド・オブ・デイズ』(1999)、『ロード・オブ・セイラム』(2012)など多数の作品に出演。近年も精力的に活動を続け、2017年にはアレクサンダー・ペイン監督『ダウンサイズ』、2021年にはトッド・スティーブンス監督『スワンソング』で引退した美容師を好演。今年のカンヌ国際映画祭では、ユダヤ人仕立屋を演じたブラジル映画『The Secret Agent(英題)』が上映された。

 ※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。編集/和田 萌

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