ティモシー・シャラメが命懸けのPR?!新作『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』が全米で異例の大ヒット加速中
北米の映画興行界が、クリスマスシーズンの到来とともに熱狂に包まれている。中でも大きな注目を集めているのが、A24が贈る最新作『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』(日本公開日:2026年3月13日)だ。12月25日の全米公開に先駆けて行われた24日のプレビュー上映では、興行収入約201万ドル(約3億1,356万円、1ドル=156円換算)の好成績を記録し、業界内では驚きを持って受け止められている。
▼A24史上最高額の製作費を投入、『ラ・ラ・ランド』以来の記録的スタート

ティモシー・シャラメ主演の新作『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』は、1950年代に実在した卓球チャンピオンの波乱万丈な人生を描いた物語。全米公開直前の限定上映では、ニューヨークとロサンゼルスのわずか6館という規模ながら、1館あたりの平均興行収入が14万5,913ドル(約2,276万円)という驚異的な数字を叩き出した。これはA24史上最高の記録であると同時に、2016年の大ヒット作『ラ・ラ・ランド』以来となる快挙だ。製作費には約7,000万ドル(約109億2,000万円)という、同スタジオにとって過去最高額が投じられており、まさに社運を賭けた一作となっている。
▼ロッテントマト95%の超高評価!「スポーツコメディを再定義する」傑作

また、『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』は作品のクオリティも非常に高く評価されている。米映画批評サイト「Rotten Tomatoes」(ロッテントマト)では、スコア95%という極めて高い支持を獲得。ジョシュ・サフディ監督による本作について、批評家からは「スポーツコメディを再定義する一作」との声が上がっており、主演ティモシー・シャラメの熱演と、50年代のニューヨークを鮮やかに再現した演出が絶賛されている。共演にはグウィネス・パルトローやタイラー・ザ・クリエイターなど多彩な顔ぶれが揃い、物語にさらなる深みを与えている。
ヒットの背景には、主演のティモシー・シャラメによる規格外のプロモーション活動がある。シャラメは現地時間12月22日にラスベガスの巨大球体施設「スフィア」の頂上に立つという、史上初の挑戦を成し遂げて世界中の注目を集めた。さらに、作品タイトルを掲げたオレンジ色の巨大な飛行船を飛ばしたり、エンパイア・ステート・ビルをオレンジ色にライトアップしたりするなど、徹底したマーケティングを展開している。
▼『アバター』最新作、『ズートピア2』が好調!冬の興行バトル

一方で、北米のクリスマス興行全体のトップを走るのは依然として『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』だ。24日の時点で全世界累計興収は約4億8,330万ドル(約753億9,480万円)に達しており、25日中には5億ドル(約780億円)を突破する勢いを見せている。また、ディズニーの『ズートピア2』も好調を維持しており、同スタジオの年間世界興収は2019年以来となる60億ドル(約9,360億円)を突破した。
学校や仕事が休みに入る年末年始は、映画館にとって年間で最も収益が上がる時期だ。『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』が、賞レースを狙うアート系作品の枠を超え、どれだけ一般の観客層を惹きつけられるか。ティモシー・シャラメのスターパワーと作品の高い完成度が、冬の興行バトルの行方を左右することになるだろう。
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。編集/和田 萌

【関連記事】
- 批評家選出!2025年「最高の演技」25選 ―― ティモシー・シャラメ、エマ・ストーンほか…2025年映画界の主役は誰?
- ティモシー・シャラメ、新曲で恋人カイリー・ジェンナーに捧げるラップを披露! 「あの女はビリオネア」「トリプルA級の女が俺を選ぶ」
- ティモシー・シャラメ、初のグラミー賞ノミネート!映画『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』が快挙
- 次世代のドル箱スター、ティモシー・シャラメの出演映画10選
- 【U-NEXT】2025年12月のおすすめ配信作品 ―― 劇場版『TOKYO MER~走る緊急救命室~南海ミッション』ほか
