映画「バービー」の米公式SNSアカウントが”原爆ファンアート”にハートマークでコメント。日本からは非難の声が相次ぐ

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8月11日に公開される映画「バービー」の海外公式X(Twitter)アカウントの投稿に、日本のユーザーから批判が集まっている。

バービー役のマーゴット・ロビーの髪形が原爆のキノコ雲になっていたり、恋人のケン(ライアン・ゴスリング)がピンクの爆風の前で笑顔を見せているファンアートが続々と投稿され、これに対し公式Xが、ハートマーク付きで「忘れられない夏になりそう」、「ケンはスタイリストだね」などとリツイートした。

このファンアートは、「バービー」と原爆の開発に携わった科学者を描くクリストファー・ノーラン監督の「オッペンハイマー」が同じ7月21日公開だったためとみられる。2作が同じシネコンの隣り合ったスクリーンで上映されている際、「バービー」の劇場に「オッペンハイマー」の原爆投下シーンの音が響いて不愉快だったというクレームが多く寄せられたことも原因とされ、2作を掛け合わせた「BARBENHEIMER(バーベンハイマー)」という言葉がネットミーム化。31日午前には「バービー」、「キノコ雲」などのワードがトレンド入りした。

これに対し日本のユーザーからは「ファンが盛り上がっているだけで、公式にはその意図がなかったなんて言葉じゃ救いようがない」、「ハリウッドや北米の世論は、アウシュビッツや9.11をネタにしたらどんな有名人だろうと問答無用でキャリアをへし折るくらいに厳しいのに、地球上で最も非人道的な兵器の原爆に対してはこの程度の意識なんだな」、「無神経すぎる」などの批判が殺到した。  一方で「これで『バービー』を見に行かんとはならんけれども」という意見も。「オッペンハイマー」は日本での公開決まっておらず、「『オッペンハイマー』が公開されるか、気をもんでいるだけだし」という冷めた投稿も見られた。

この状況を受け、「バービー」の日本公式Xは「アメリカ本社の公式アカウントの配慮に欠けた反応は、極めて遺憾なものと考えており、この事態を深く受け止め、アメリカに然るべき対応を求めています。この配慮に欠けた一連の反応について、不快な思いをされた方々には、お詫び申し上げます」と謝罪した。

記事:The Hollywood Reporter 特派員 鈴⽊ 元

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