小津安二郎の新作ドキュメンタリー『The Ozu Diaries』、米TCMが放映権獲得

小津安二郎、1955年 写真: COURTESY OF SHOCHIKU

ターナー・クラシック・ムービーズ(TCM)が、小津安二郎生誕120周年を記念したダニエル・レイム監督のドキュメンタリー映画『The Ozu Diaries(原題)』の北米放映権を獲得した。

巨匠・小津安二郎の人生とレガシーに迫った本作は、2025年に全米で劇場公開される予定だ。

オズ・エステートと松竹の協力のもと製作された『The Ozu Diaries』は、小津の日記や手紙、インタビューに加え、貴重な記録映像、そして親交の深かった人々による新たな洞察を通して、名監督の姿を描くドキュメンタリーとなっている。

オスカーノミネート歴も有するレイム監督は、「情報収集の過程では、小津の42冊の日記や手紙など調べ、巨匠の心に近づくことができた。そして、これらの記録が、彼自身の言葉を通して小津の人生と作品を探求する映画を製作することにつながった」と明かした。

小津亜紀子氏、鎌倉文学館にて、2022年7月

『The Ozu Diaries』には、小津が幼少期を過ごした家や、日記を所蔵する鎌倉文学館などをレイム監督が巡る様子も収められている。またインタビューには、小津の姪・小津亜紀子氏、俳優の香川京子氏城澤勇夫氏、ベルギーのリュック・ダルデンヌ監督らが登場する。

姪の亜紀子氏は、「ダニエルが、北鎌倉にある安二郎の墓を訪れてくれたことに深く感謝しています。あの瞬間は、ずっと私の心に残り続けるでしょう。ドキュメンタリーの完成を心待ちにしています」とコメントした。

本作のポストプロダクションを完成させるため、製作陣は現在、作品スポンサーの非営利団体「The Film Collaborative」を通じて、資金調達キャンペーンを行っている。

※本記事は抄訳・要約です。オリジナル記事はこちら

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