山田尚子監督5年ぶり長編アニメ映画「きみの色」8・30公開、世界210カ国でも配給

『きみの色』製作報告会

京都アニメーション出身で『映画 聲の形』、『リズと青い鳥』などで知られる山田尚子監督の5年ぶりの長編となるアニメーション映画『きみの色』の製作報告会が18日、都内で行われた。

日本での公開は8月30日に決まり、世界210の国と地域での配給されることも発表。川村元気プロデューサーは、「完成前の状態で、これだけのグローバルセールスが決まるのはスタジオジブリ、新海誠級。新海誠が嫉妬を感じるほどので才能で、それだけ世界が山田尚子の新作を待っていた」と誇らしげに話した。

人の感情が色で見える高校生のトツ子が、友人のきみ、ルイとバンドを組んで成長していくオリジナルストーリー。山田監督は、「見てくださる方の劇場での映画体験を一番大事にして作った。トツ子の世界の受け取り方がどんなものかなど、何か感じるものがあればうれしい」と抱負を述べた。

主人公の3人の声優を務める俳優の鈴川紗由、髙石あかり、木戸大聖もお披露目された。1600人に上るオーディションでトツ子役に抜てきされた鈴川は、「悩みを抱えながら音楽活動を通じて成長していくトツ子に共感し勇気をもらった」と笑顔で話した。

髙石も、「映像美が凄くて、まつ毛などの線1本1本や心がときめいた瞬間の描き方が魅力的が魅力的」とアピール。木戸は、「誰もが共感できる作品で、音楽や色合いも繊細」と作品の魅力を語った。

また、3人が練習する協会のシスター・日吉子の声を新垣結衣が担当することも発表。「完成した作品を見た時、全てが柔らかくて繊細で、心に淡い春色の風がそよぐような優しい気持ちが画面からあふれていると感じました。日吉子は気持ちを分かりやすくストレートに表すセリフはあまりない印象だったので、何か言葉を飲み込んだ時のその奥の気持ちはどんなものかを想像するのも、とてもやりがいある作業でした」とコメントを寄せた。

取材/記事:The Hollywood Reporter 特派員 鈴木元

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