『We Live in Time』レビュー: フローレンス・ピューとアンドリュー・ガーフィールド、切ない恋愛ドラマで心に響く演技を披露
『ブルックリン』のジョン・クローリー監督の最新作『We Live in Time(原題)』はフローレンス・ピューとアンドリュー・ガーフィールドが主演を務める。
『We Live in Time(原題)』はトロント国際映画祭で初公開された。重い病に直面するイギリス人のカップルを描いている。この映画は時系列を従来の直線的な構造ではなく、様々な時間軸と記憶を織り交ぜた構成を採用している。この構成は観客に、より感動的に物語が伝わる効果を生んだ。
映画のテーマは、ルー・リードの曲「Magic and Loss (The Summation)」から着想を得ており、特に「すべてのものに少しの魔法があり、それを均衡させるために少しの喪失がある」という歌詞が重要な意味を持つ。
主人公のアルムート(ピュー)とトビアス(ガーフィールド)は、30代で出会う。二人とも自分の過去や欲望をしっかり持った個性的な人物として描かれる。二人はロンドン南部のハーン・ヒルに住み始める。アルムートは自分のレストランのシェフ、トビアスは離婚経験があり、シリアル会社の広告担当として働いている。
子育てについては意見が分かれており、トビアスは積極的だがアルムートは迷っている。しかし、妊娠に苦労した末に娘エラを授かる。のどかな生活を送っているように見えた矢先、アルムートに卵巣がんの再発が見つかる。
ニック・ペインによる脚本により物語は、従来の「これからどうするか」というアプローチではなく、「どのようにしてここに至ったのか」という視点で物語を展開する。物語は3つの異なる期間に分けられ、それらが興味深い方法で再構成されている。これにより、トビアスが父親に髪を切ってもらう優しい場面や、アルムートが妊娠中にビスケットを腹の上に乗せる遊び心のある場面、ガソリンスタンドのトイレで出産するという大胆な場面など、様々な印象的な瞬間が描かれる。
撮影を担当したスチュアート・ベントリーのカメラワークは、カップルの10年に及ぶ関係の決定的な瞬間を捉えながらも、決して押し付けがましくならないよう配慮されている。
ピューとガーフィールドの演技は素晴らしく、2人の間の化学反応が画面から伝わってくる。映画は最終的に時系列に戻り、避けられない結末を迎えるが、クローリー監督は優しくも誠実なタッチでこれを描く。『We Live in Time(原題)』は死を正面から扱いながらも、生命を強く肯定する作品となっている。
※本記事は抄訳・要約です。オリジナル記事はこちら。
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