盟友の横浜流星&藤井道人監督、『正体』の次回作はコメディに意欲⁉
俳優の横浜流星が主演の映画『正体』の大ヒット御礼舞台挨拶が10日、東京・丸の内ピカデリーで行われた。横浜と藤井道人監督は前日に大阪、名古屋で計10回の舞台挨拶をしてから帰京。この日も観客の約7割が2回目以上のリピーターという光景に、「視点を変えて見ると、いろいろな受け取り方ができると思う。作品への愛を感じます」と感謝した。
顔を変えて逃亡を続ける死刑囚と、彼と出会う人々の運命が交錯するサスペンス。来年1月5日スタートのNHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」に主演している横浜は、「大河ドラマのスタッフも撮休の日に見に行ってくれて、熱い思いを届けてくれるのが幸せ。どの作品も全力を注いでいますが、特に思い入れのある作品なので、もっともっと届いてほしい」と呼びかけた。
横浜が演じる鏑木を匿いほのかな思いを寄せる編集者役の吉岡は、「信じるというテーマをセンシティブに描き、日本映画のいいところが詰まっている。見た人の内側に届いていると実感しています」と笑顔。「恋愛ものへの苦手意識がありましたが、この作品をやって愛情が芽生えていく感じの深い愛の物語を、藤井監督とならできそうと心が変わった部分があります」と明かした。
そこで10代の頃から藤井監督と仕事をしてきた横浜が、次の2人のタッグの構想を聞かれると「無縁だけれどコメディ。やるべき意味のあるものをやっていきたいけれど、気になりますね」と意味深な笑み。実は、公開初日に共演の山田孝之が「藤井くん、次は同じメンバーでコメディだろ」と話していたのを聞いていて、「山田さんが真顔で言っていたので便乗しました」とうれしそうに話した。
吉岡も「私もコメディ、いいなあ」と拍車をかけ、藤井監督は「僕と流星には才能がないって分かっているので…」と苦笑。その上で、「キャリアを懸けて、干される覚悟で挑んでみようかな。でも、等身大の彼を撮り続けていきたいですね」と控えめに語った。
取材/記事:The Hollywood Reporter 特派員 鈴木元
【関連記事】
- 横浜流星『正体』が公開「皆さんにとって大切な作品になることを願う」
- 横浜流星、4年かけ完成の『正体』に自信「自分の中で集大成になった」
- 佐藤浩市「春に散る」は「かめばかむほど味が出る映画」、横浜流星に嫉妬も⁉
- 横浜流星、コロナ禍乗り越え主演映画「ヴィレッジ」公開に感慨「エンターテインメントは必要です」