【コーチェラ】レディー・ガガが砂漠の女王に!BLACKPINK・リサも圧倒的な存在感を発揮

現地時間4月11日に初日を迎えた【コーチェラ・フェスティバル 2025】。38℃を超える猛暑は、コーチェラファンでさえも、序盤の時間帯を乗り切るのに苦労させた。一方で、特筆すべきはヘッドライナーのレディー・ガガによる名演だ。インディオのポロフィールドに設けられた最大級のステージにおいて、過去類を見ないほど精巧かつド派手な演出で構成されたショーの一つであることは疑いようがない。
最新アルバム『MAYHEM(メイヘム)』の楽曲も披露するガガのショーは、5つの幕で構成。さらに物語性のある構成となっており、内容は「マザー・モンスター」という彼女の象徴的ペルソナを“抹殺”し、やがて終盤で再びそれが蘇るという筋書きのように見受けられた。
■レディー・ガガがコーチェラに降臨!歴史的な名演
ガガのパフォーマンスは、序盤から明らかに“成層圏を目指す”意志に満ちていた。彼女は「Bloody Mary」を歌いながら巨大な舞台装置の頂上に現れた。それは多層構造のドレスを模したセットであり、ゴシック調のステージ中央に配置されていた。ドレスの内部では、囚われの衣装の檻から這い出ようとするダンサーたちがもがいていた。
ステージは、ガーゴイルやローマ様式の円柱などを備えた、古代の劇場を思わせる意匠で装飾。両脇には弦楽隊や力強いドラマー、さらにはいつでも戦いに挑めそうなギタリストたちが待機していた。多数のダンサーたちは絶え間なく躍動し、ゾンビ・アポカリプス風の「スリラー」的復活劇から、「Poker Face」に合わせた等身大チェス盤での死闘、さらには「Born This Way」でのブルータリズム的な戦争行進へと展開していった。
途中、マスク姿のDJ・GESSAFFELSTEIN(ゲサフェルスタイン)が2台のキーボードに挟まれ登場し、「Killah」を披露することでスペクタクル性をさらに高めた。このパフォーマンスは、もはや一種のコンサート映画のようであり、特にチェスバトルの場面など、一部の演出は現地の観客だけでなく、ライブ配信で視聴している視聴者に向けても設計されていたことが明白である。
「私は砂漠のど真ん中に、あなたのためのオペラハウスを建てることに決めた」と、ガガは「Alejandro」の演奏前に語った。実際、このショーが今年後半に予定されているアリーナやスタジアム・ツアーで、どのように再現されるのか想像するのは困難だ。なぜなら、この演目全体がコーチェラの観客のためだけに特別に設計されたかのように感じられたからだ。
それは、単なるツアー日程の一環ではなく、コーチェラのヘッドライナーとして全身全霊で臨んだアーティストたち――ビヨンセやプリンスなど――の系譜に連なる、まさに“最高の瞬間”の一つである。ガガの名演は、コーチェラに20年以上にわたる“フェスの王者”としての地位を授けるパフォーマンスだった。
■BLACKPINK・リサがソロで会場を魅了
もちろん、印象を残したのはガガだけではなかった。彼女がメインステージに登場する直前には、ミッシー・エリオットが長年の功績にふさわしい凱旋。昨年のアリーナツアーで話題となった宇宙をテーマにしたパーティー演出をそのままに、観客を熱狂させ、「Work It」や「Lose Control」といった20年以上前のヒット曲がむしろ時代を先取りしていたことを証明した。
一方、BLACKPINKのLISA(リサ)は、サハラ・テントにてソロアーティストとしての実力を堂々と示した。新曲「Lifestyle」のライブ初披露では、自信に満ちたポージングと輝く笑顔を見せつけ、ステージ上から自身が出演した話題のドラマ『ホワイト・ロータス/諸事情だらけのリゾート・ホテル』にも言及するなど、まさに現代のアイコンとしての存在感を放っていた。
■あのレジェンドと新星ベンソン・ブーンが夢の共演!
クイーンのギタリストであるブライアン・メイがゴスペル・クワイアと共にサプライズ登場を果たし、急速に注目を集めている新星ベンソン・ブーンをサポート。クイーンの名曲「Bohemian Rhapsody」と、ブーン自身の楽曲「Beautiful Things」の両方を披露し、メイは巧みにギターを弾きこなしながら、ステージ上で楽しげな表情を見せていた。
また、グリーン・デイのビリー・ジョー・アームストロングは、再結成を果たしたThe Go-Go’sと共に、やや小規模なアウトドア・シアターのステージで「Head Over Heels」を演奏。音響トラブルを乗り越えつつ、異なる世代のパンク精神を見事に融合させたパフォーマンスであった。
■人気急上昇中!ローラ・ヤングにハプニングも?
アイルランド出身のKneecapは、エネルギッシュかつ狂騒的なゲール語ヒップホップでモッシュピットを巻き起こした。一方、新鋭のローラ・ヤングは、自身のヒット曲「Messy」で大合唱をリードしたが、その直前には少々“メッシー”な場面があった。数曲前にステージ脇でバケツを手に嘔吐しており、明らかに緊張と熱中症の影響を受けていたようである。
この日が体感的に圧力鍋のような暑さであったことを考えれば、誰も彼女を責めることはできないだろう。
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。編集/和田 萌
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