マライア・キャリーのクリスマスソング、史上最高の曲になる日も近い?
マライア・キャリーの「All I Want for Christmas Is You」は1994年にリリースされたが、ストリーミング数がチャートに反映されるようになった2017年に、ついに米ビルボードHot 100のトップ10入りを果たした。そして、2019年には初めて1位を獲得。それ以降、毎年クリスマスシーズンが近づくたびにチャートに再登場し、数週間にわたり1位をキープしている。
今週、この曲は通算17週目の1位を記録した。これは、リル・ナズ・Xとビリー・レイ・サイラスの「Old Town Road」、シャブージーの「A Bar Song (Tipsy)」が持つ19週の記録に迫る快挙だ。来年には確実にこの記録を更新すると思われる。
しかし、それだけではない。他に毎年復活し、チャートを席巻する曲が存在するだろうか。大半のポップヒット曲の寿命が1年ほどで終わる中、キャリーの曲、特にクリスマスソングはホリデーシーズンのおかげで特別な存在である。その結果、「All I Want for Christmas Is You」は純粋な数字から見ても、ビルボード史上最も成功した曲となるであろう。
また、キャリーは毎年クリスマスシーズンを活用し、自身のクリスマスツアーやテレビ特番、グッズ販売を展開している。これこそ、彼女が生み出した壮大なクリスマスソングに対する「良いカルマ」と言えるであろう。
多くのミュージシャンがクリスマスソングを作ってきたが、「All I Want for Christmas Is You」のように定番となる曲は稀である。彼女は史上最高のソングライターの一人で、ハロウィン後から私たちをクリスマス気分にさせる楽曲を生み出した。そして、1月に曲が姿を消し、11カ月後に再登場することで、再び恋しくなる絶妙なバランスを持っている。
この曲が特別である理由の一つは、キャリーがチャートの女王だからだ。彼女は19曲のNo.1ヒットを持ち、ビートルズの20曲に次ぐ歴代2位。近いうちにその記録を超えるだろう。また、彼女の楽曲はHot 100で合計96週間1位を記録しており、2位のアーティストとは36週間の差がある。
現代の楽曲は毎週チャートのトップに立つことがあるが、その多くは長くは続かず、すぐに消えてしまう。アーティストの話題性で一時的にチャートを賑わせる曲もあり、そのヒットは短期間で急降下することが多い。また、セット販売などのマーケティング戦略で1位を獲得する曲もあるが、それはキャリーの楽曲のようにチャートで生き続けるものとは全く異なる。彼女の数字は嘘をつかない。
マライア・キャリーと「All I Want for Christmas Is You」は歴史を作りつつある。サンタは架空の存在かもしれないが、キャリーとこのクリスマスソングは本物である。
※この記事は要約・抄訳です。オリジナル記事はこちら。
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