【新作情報】ピクサーが挑む未来:『トイ・ストーリー5』から環境テーマ『ホッパーズ』まで

『トイ・ストーリー3』© Walt Disney Pictures
『トイ・ストーリー3』© Walt Disney Pictures
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ピクサー・アニメーション・スタジオが、アヌシー国際アニメーション映画祭で開催されたスタジオプレゼンテーションにおいて、新作映画『トイ・ストーリー5』や『ホッパーズ(原題:Hoppers)』を含む最新作品の初映像を公開した。さらに、全く新しいオリジナル作品『ガット(原題:Gatto)』の製作も発表され、会場は大きな注目を集めた。

ピクサー、『トイ・ストーリー5』で新たな挑戦に挑む

ピクサーのチーフクリエイティブオフィサーであるピート・ドクターが登壇し、『トイ・ストーリー5』の舞台裏映像を初公開した。アンドリュー・スタントンとマッケナ・ハリスが監督を務め、ジェシカ・チョイがプロデュースする本作は、北米にて2026年6月19日に公開予定である。(日本公開日は未定)

『トイ・ストーリー』シリーズの声優陣であるトム・ハンクス(ウッディ役)、ティム・アレン(バズ・ライトイヤー役)、ジョーン・キューザック(ジェシー役)の続投も確認されている。ドクターは新作について「トイとテクノロジーの融合」と表現し、テクノロジーに溢れる世界でおもちゃたちが直面する挑戦を描くと説明している。

『トイ・ストーリー5』では、「リリーパッド」と名付けられたタブレットに夢中になる、8歳になったボニー・アンダーソンが登場。ウッディ、バズ、そして仲間たちは、実際のおもちゃよりもスクリーンに夢中になる新世代の子どもたちと向き合うことになる。

ピクサー映画『トイ・ストーリー4』EVERETT
ピクサー映画『トイ・ストーリー4』EVERETT

会場では、コンテナに入ったバズ・ライトイヤーが孤島で目覚め、スペース・レンジャーの本拠地“スター・コマンド”との再接続に苦労するオープニングシーンが世界初公開された。このシーンは、新作の方向性を示す重要な要素として注目を集めている。

ピクサーの大注目作品『トイ・ストーリー5』では、故カール・ウェザースが演じていたコンバット・カール役を、アーニー・ハドソンが引き継ぐことも発表されている。シリーズ30周年を記念して、1995年の第1作『トイ・ストーリー』の製作秘話映像も上映され、観客を感動させた。

ピクサーオリジナル新作『ガット(原題:Gatto)』はベネチアが舞台

ドクターは ピクサーの新作であるアニメーション映画『ガット(原題:Gatto)』の製作も発表した。『あの夏のルカ』の監督エンリコ・カサローザが手がける本作は、風光明媚なイタリアのベネチア市に住む水嫌いの黒猫ネロと、孤独な路上ミュージシャンのマヤの友情を描いている。

『ガット(原題:Gatto)』は2027年夏に米公開予定で、ピクサーの典型的なスタイルよりもはるかに絵画的なデザインを採用することが明かされている。初期のアニメーションテストやキャラクターデザインも披露され、その独自のビジュアルスタイルが注目を集めている。

ピクサー作品『あの夏のルカ』 Courtesy of Disney/Pixar
ピクサー作品『あの夏のルカ』 Courtesy of Disney/Pixar

『ホッパーズ(原題:Hoppers)』では自然保護がテーマ

ピクサー・スタジオはオリジナルコメディ映画『ホッパーズ(原題:Hoppers)』の初映像クリップも公開した。自然を愛する若い女性メイベル(声優:パイパー・カーダ)が、地元の森林を破壊する高速道路建設を進めるジェリー市長(声優:ジョン・ハム)を阻止しようとする物語である。

秘密の脳交換実験により、メイベルはロボットビーバーに意識を移し、工業化の進展から逃れてきた動物たちの避難場所である池に向かう。そこで彼女は、威厳あるビーバーの王ジョージ(声優:ボビー・モイニハン)率いる動物たちを説得して高速道路建設の阻止を目指す。

今夏公開『星つなぎのエリオ』の25分間映像も上映

アヌシーでは、マデリーン・シャラフィアンとドミー・シー監督、メアリー・アリス・ドラム製作の『星つなぎのエリオ』の長編映像も公開された。2025年8月1日に劇場公開される本作(北米では6月20日公開)は、エイリアンに誘拐され、誤って地球の大使として認識された11歳のエリオ・ソリス(声優:ヨナス・キブレアブ)の冒険を描くSFアドベンチャー。

声優陣にはゾーイ・サルダナ、レミー・エジャリー、ブラッド・ギャレット、ジャミーラ・ジャミルシャーリー・ヘンダーソン、そして渡辺直美も声優として参加している。『星つなぎのエリオ』は今週初めにロサンゼルスでプレミア上映された。

ピクサーの新たな黄金期への期待

今回の発表により、ピクサーが多様なジャンルと革新的なストーリーテリングで新たな黄金期を迎えていることが明確になった。『トイ・ストーリー5』でのデジタル時代への適応、『ガット(原題:Gatto)』での絵画的な美学の探求、『ホッパーズ(原題:Hoppers)』での環境テーマの取り扱いなど、各作品が独自の魅力を持っている。

ピクサーがアニメーション技術の革新だけでなく、現代社会の課題や普遍的な人間の感情を描くことにも継続的に取り組んでいることを示している。

※本記事はオリジナル記事から抄訳・要約しました。

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