レッドブルF1チーム代表が即日解任-Netflix『Formula 1: 栄光のグランプリ』でも話題のクリスチャン・ホーナーとは

20年間チームを率いた敏腕代表が即日解任
F1(フォーミュラ1)の強豪チーム、レッドブル・レーシングのチーム代表を務めていたクリスチャン・ホーナーが、即日解任されたことが発表された。ホーナーは元スパイス・ガールズのジェリ・ハリウェルの夫としても知られ、Netflixの人気F1ドキュメンタリーシリーズ『Formula 1: 栄光のグランプリ』でも重要な登場人物として注目を集めていた。
セクハラ疑惑から1年半後の解任
今回の解任は、約1年半前にホーナーが女性従業員からセクシャルハラスメントおよび強圧的・支配的な行為の疑いで告発された事件と関連している。この疑惑については、チームの親会社であるレッドブル・ゲーエムベーハー(Red Bull GmbH)による調査が行われ、最終的にホーナーの潔白が証明されていた。
しかし、レッドブルは水曜日の声明で「レッドブルは本日付けでクリスチャン・ホーナーを運営業務から解任した」と発表した。ホーナーは2005年のチーム設立以来、レッドブルの唯一のチーム代表を務めてきた。
レッドブルの輝かしい成功を支えた立役者
ホーナーが率いるレッドブル・レーシングは、オランダのスーパースター、マックス・フェルスタッペンの活躍により、近年めざましい成功を収めている。コンストラクターズ選手権(チーム総合優勝)とドライバーズ選手権(個人総合優勝)の両方で複数回のタイトルを獲得している。
チームは以前にも2010年から2013年にかけて黄金期を迎え、ドイツ人ドライバーのセバスチャン・ベッテルが4年連続でドライバーズチャンピオンを獲得する偉業を達成していた。
最近の苦戦とドライバー陣の変更
しかし昨シーズン以降、チームは徐々に苦戦を強いられ、セカンドドライバー(2番手ドライバー)の起用をめぐって厳しい決断を迫られていた。今シーズン開始前に、メキシコ人ドライバーのセルジオ・ペレスがチームから離脱し、現在は日本人ドライバーの角田裕毅がフェルスタッペンとともにレースに参戦している。
後任にはローラン・メキースが就任
ホーナーの後任として、レッドブル・レーシングのチーム代表兼最高経営責任者(CEO)には、ジュニアチームである「レーシング・ブルズ」から昇格したローラン・メキースが就任することが発表された。
レッドブルのコーポレートプロジェクト・投資部門の最高経営責任者であるオリバー・ミンツラフは、「過去20年間にわたるクリスチャン・ホーナーの卓越した働きに感謝したい」とコメントした。
20年間の功績を称賛
ミンツラフは続けて、「彼のたゆまぬ献身、経験、専門知識、革新的な思考により、レッドブル・レーシングをフォーミュラ1で最も成功し、魅力的なチームの一つとして確立することに貢献した」と述べ、ホーナーの功績を称賛した。
「クリスチャン、あなたの貢献全てに感謝している。あなたは永遠に我々のチーム史の重要な一部であり続けるだろう」との感謝の言葉も添えられた。
F1界に与える影響
ホーナーの解任は、F1界において大きな衝撃を与えると予想される。特に『Formula 1: 栄光のグランプリ』を通じてF1に興味を持った新しいファン層にとって、ホーナーは馴染み深い人物の1人だった。
今後のレッドブル・レーシングの動向、そして新体制下でのチーム運営がどのように変化するかが注目される。フェルスタッペンや角田裕毅といったドライバー陣への影響も含めて、2025年シーズンの展開が大いに注目されるところである。
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。
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