TOMORROW X TOGETHERインタビュー|『The Star Chapter』シリーズ完結で見せる進化と絆「言葉がなくても通じ合える」

韓国のボーイズグループ TOMORROW X TOGETHER(TXT) が、最新アルバム『The Star Chapter: TOGETHER』を引っ提げてカムバックを果たした。
2019年のデビュー以来、彼らはこの6年間を自身の成長に捧げてきた。年齢的にもメンバーは20代前半から半ばへと差しかかり、個人としての成熟とともに音楽性も大きく進化している。
デビュー当初の「Crown」や「Blue Hour」のようなフレッシュでエネルギッシュな楽曲から、近年の「Love Language」や「Deja Vu」では、より深みのある洗練されたサウンドへと変化を遂げてきた。
今回の『The Star Chapter: TOGETHER』では、スビン、ヨンジュン、ボムギュ、テヒョン、ヒュニンカイの5人それぞれが、グループの個性を活かしつつ“自分たちらしい音”を追求している。
ヨンジュンが作詞を手がけた「Upside Down Kiss」は、シンセサイザーをふんだんに取り入れたポップトラック。一方、アルバムのハイライトとも言える「Beautiful Strangers」は、ピアノとシンセが美しく重なり合う名曲として、ファンの心に深く刻まれる仕上がりとなっている。
TXTはこれまで、「The Chaos Chapter」「The Name Chapter」「The Dream Chapter」など、シリーズごとに異なる世界観を提示しながら表現の幅を広げてきた。『The Star Chapter』はその最終章として、彼らの新たなフェーズの始まりを告げる。
全員のソロ曲が入った特別な挑戦
『The Star Chapter: TOGETHER』では、TXTとして初めてメンバー全員のソロ曲が収録された。これまでにもヨンジュンやボムギュはソロプロジェクトを行ってきたが、全員が同じアルバムでソロを披露するのは今回が初となる。
今回、TXTは米『ハリウッド・リポーター』のインタビューに応じ、ソロ楽曲を取り入れた理由や、グループとしての進化、そして「TXT バージョン2.0」への思いを語ってくれた。
ーー新アルバム『The Star Chapter: Together』と、リードシングル「Beautiful Strangers」について、今のお気持ちや制作を振り返っての思いをお聞かせください。
ボムギュ:このアルバムとこの楽曲で、「スター・チャプター」シリーズは完結を迎えます。僕たちは、この曲に込めたメッセージをしっかりと届けることに重点を置きました。
ヒュニンカイ:7枚目のミニアルバム『The Star Chapter: Sanctuary』では、ファンのみなさんの愛のおかげで、僕たちが自分自身を変えることができたというテーマを描きました。
そして今回は、その愛と力を今度は僕たちが受け取って、ファンのみなさんを救う。そして、僕たち自身と世界を救うというストーリーになっています。
すごくロマンチックなコンセプトだと思いました。
ーーアルバムシリーズの最終章となる今作では、これまでの作品とは違ったアプローチを意識された部分はありますか?
テヒョン:そうですね…アルバムの最後に収録されている「Song of the Stars」について少しお話ししたいです。
この楽曲は、僕たちの“完全な成長”を象徴していて、TOMORROW X TOGETHERとしての僕たちがどんな存在なのか、そしてこれまで歩んできた道のりをリアルに表現していると思います。
レコーディング中は、いろいろな感情が心の中で渦巻いていて、本当に特別な時間でした。
ーーアルバムの中で、特にお気に入りの楽曲はありますか?
テヒョン :「Song of the Stars」です。
ヒュニンカイ:僕も。
スビン:僕も「Song of the Stars」ですね。すごく心にしみる曲で、聴いていて胸がいっぱいになりました。
ボムギュ:「Upside Down Kiss」ですね。パフォーマンスしたとき、すごくクールなステージになると思うんです。
ーー今回、初めて全員のソロ曲が収録されましたが、なぜこのタイミングで?
ヒュニンカイ:MOA(ファンダムの名称)がずっとソロ曲を聴きたいって言ってくれていて、僕たちにとっても“今がちょうどそのタイミングだな”と感じたんです。ソロ楽曲を収録するのはすごく自然な選択でした。
テヒョン:ソロ曲があることで、コンサートやツアーで披露する楽曲にも新しい変化が生まれると思います。
だから、ソロ曲を含めた次のツアーがすごく楽しみなんです。
ーー普段のグループ曲とは違い、ソロでの制作はどんな体験でしたか?ワクワクと緊張、どちらが大きかったですか?
ボムギュ:おっしゃる通り、アルバムにソロ曲を収録するのは初めてだったので、とても新鮮な体験でした。自分の色や視点を思いきり表現できたので、僕たちにとって本当に楽しい制作プロセスになったと思います。
テヒョン:ひとつの楽曲の中で、自分ひとりだけで感情のすべての変化を表現するというのは、とても興味深い体験でした。
グループの楽曲では、5人それぞれが違うパートを担当するので、メンバーが代わるごとに自然と感情の流れも変わっていくんです。でも今回は、自分ひとりで聴き手を退屈させないように意識して、感情の変化を丁寧に組み立てました。
最初から、バース、そしてサビに向かって感情を高めていく。その過程をリスナーに追ってもらえるようにしたかったんです。そこが僕にとって、一番楽しかった部分でした。
ーーヨンジュンさんとテヒョンさんは作詞にも関わっていますね?
ヨンジュン:ソロ曲があるなら、自分の気持ちをちゃんと歌詞に込めたいと思って、作詞に参加しました。
テヒョン :今回僕は、歌詞とメロディの両方の制作に携わりました。
楽曲自体は、プリコーラス以外はほぼ完成していたんですが、プロデューサーとA&Rチームから「この部分をもう少し発展させたい。挑戦してみる?」と声をかけてもらったんです。
そこで、3つの異なるアイデアを提案して、その中からみんなが「これがいい」と思ったものが、実際にプリコーラスとして採用されました。
ーーデビューから現在まで、自分たちらしさを見つける中での変化や成長をどう感じていますか?
テヒョン:このアルバムシリーズを完結させる理由は、僕たちが大きく成長できたからです。
個人として、そしてグループの一員としてだけでなく、グループ全体としても本当に多くの成長を経験してきました。だからこそ、このシリーズをここで締めくくる価値があると感じています。
これから「TOMORROW X TOGETHER バージョン2.0」に進んでいくなかで、新しい挑戦も待っていると思います。でも、今の僕たちには、そうした挑戦に応える“新たな飛躍”が必要なんです。
ーーこれから挑戦したい音楽のジャンルや理想像について教えてください。
ヒュニンカイ: ジャンルやスタイルにとらわれず、僕たちが得意とするものなら、どんな形でも挑戦していきたいです。僕たちのグループの強みは、特に同世代の人たちの心に響く楽曲を届けられることだと思っています。
これからも、僕たちと同じように大人になっていく世代が感じる感情に寄り添いながら、より良い未来を一緒に築いていけるよう努力していきます。
ーーみなさんが成長していく中で、チームとしての絆や関係性はどう変わってきたと感じますか?
ボムギュ:まるで家族のような存在になりました。
スビン:今では、言葉がなくても通じ合える関係になったと思います。目と目を合わせるだけで、お互いの気持ちが分かるんです。僕たちのチームワークが一番発揮されるのは、ステージやパフォーマンスでトラブルが起きた時や、何か対応しなければならない場面です。そういう大変な状況だからこそ、僕たちのチームワークの強さが一番よく表れると感じます。
ーーそうしたチームワークは、時間の経過とともに自然と身についていったものだと思いますか?それとも、意識して努力を重ねて築き上げてきた結果だと感じていますか?
テヒョン:たくさんの努力が必要です。
ヒュニンカイ:時間も大事だけど、それ以上に、僕たちはお互いのためにたくさん努力してきたと思うんです。その努力が今のチームワークにつながってる気がします。
ーー“こういうアーティストでありたい”という理想、TXTとして、どんな存在を目指していますか?そして今、その理想に近づけていると思いますか?
ヒュニンカイ:TXTが、ファンのみなさんの心に長く残るようなグループでありたいと思っています。
僕たちの音楽を通して、「自分の気持ちがちゃんと届いた」と感じてもらえるように、そして、聴いている人の心に何か響くものがある、そんな存在になりたいです。
ーー最後に、ファンへのメッセージをお願いします。
ボムギュ:このアルバムは、僕たちの物語にしっかりと区切りをつける作品で、それだけに本当に大きな意味があります。
MOAのみなさんにはぜひ楽しみにしていてほしいし、このアルバムを思いきり楽しんでくれたら嬉しいです。
※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。
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