エミー賞9部門ノミネート『人生の最期にシたいコト』主演ミシェル・ウィリアムズが語る実話の力

ミシェル・ウィリアムズ Photographed by Beau Grealy
ミシェル・ウィリアムズ Photographed by Beau Grealy
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ミシェル・ウィリアムズ主演のコメディドラマ『人生の最期にシたいコト』が第77回エミー賞で9部門にノミネートされ、注目を集めている。ウィリアムズは実在のポッドキャスターであるモリー・コーチャンを演じ、リミテッドシリーズ・映画部門主演女優賞にノミネートされた。

ウィリアムズは、2019年に同じくFXの『フォッシー&ヴァードン 〜ブロードウェイに輝く生涯〜』で同賞を受賞して以来、今回が2度目のエミー賞ノミネートとなる。

ディズニープラス

重いテーマでもユーモアを忘れずに

ドラマ『人生の最期にシたいコト』は、2015年に末期がんの診断を受けた実在の人物、モリー・コーチャンがモデルとなっている。モリーはこの診断をきっかけに15年間連れ添った夫スティーヴと別れ、自らの性的欲求と向き合う旅に出る。

2018年、モリーは親友のニッキー・ボイヤー(演:ジェニー・スレイト)とともにポッドキャスト「Dying for Sex」を開始し、旅での経験やがんとの闘い、幼少期のトラウマについて赤裸々に語った。モリーは自伝『Screw Cancer: Becoming Whole(原題)』を執筆し、2019年に45歳で亡くなった。

現場責任者兼エグゼクティブ・プロデューサーのキム・ローゼンストックとエリザベス・メリウェザーからドラマの企画を聞いたとき、ウィリアムズは「台本を読み、ポッドキャストを聴いた瞬間、この物語に強く心を惹かれた」と振り返る。

このドラマの軸となっているのは、“性の探求”だけではない。性的なシーンも多いが、作品の核をなすのは“モリーとニッキーの深い絆”だ。ウィリアムズは、「恋愛関係と同じくらい熱い友情だって育むことができる、と伝えるのが目標だった」と語る。

作中では、がん患者支援グループや複雑な医療保険制度、緩和ケアなど、重いテーマも描かれる。しかし、このドラマは決してユーモアを忘れない。“子犬プレイ”のシーンなど、制作陣の遊び心にウィリアムズ自身も思わず笑ってしまったという。

『人生の最期にシたいコト』でモリーとニッキーを演じるミシェル・ウィリアムズ(右)とジェニー・スレイト(左) Sarah Shatz/FX
『人生の最期にシたいコト』でモリーとニッキーを演じるミシェル・ウィリアムズ(右)とジェニー・スレイト(左) Sarah Shatz/FX

エミー賞9部門にノミネート!がん患者からも大きな反響が届く

ドラマ『人生の最期にシたいコト』は第77回エミー賞にて、ウィリアムズの主演女優賞、スレイトの助演女優賞、ロブ・ディレイニーの助演男優賞、作品賞、脚本賞、監督賞、衣装賞、キャスティング賞、音楽賞という9部門にノミネートされた。

7月15日にノミネート作品が発表されると、制作チームのグループチャットは祝福のメッセージで溢れた。「チーム全員でこの喜びを共有できることに、本当に感動した」とウィリアムズは語る。

また、作品を見た視聴者からは「モリーとニッキーの物語に深く共感した」という声が寄せられ、ウィリアムズは心を動かされたという。「実際のがん患者や、がんで死別を経験した人たちから大きな反響があり、とても感動している。自分の仕事が誰かの人生に良い影響を与えることができ、予想以上のやりがいと手応えを感じた」

『人生の最期にシたいコト』(全8話)はディズニープラスで配信中。

※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。

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