アヌシー準グランプリ『ChaO』が世界16の国と地域での配給決定
6月のフランス・アヌシー国際アニメーション映画祭で準グランプリに当たる審査員賞を受賞した『ChaO』が15日、全国301館で封切られ、声優を務めた鈴鹿央士、山田杏奈、シシド・カフカ、梅原裕一郎、OCTPATHの太田駿静、青木康浩監督が初日舞台あいさつを東京・ユナイテッドシネマ豊洲で行った。
アンデルセン童話「人魚姫」をモチーフに、ごく普通の青年ステファンと人魚姫チャオの恋をコメディ要素も交えながらファンタジックに描くオリジナル作品。製作に9年をかけた青木監督は、アヌシーでの快挙を「ナンセンスなコメディ要素の多い作品なので、面白がってもらっても賞までいった(過去の作品の)記憶がない。非常に驚き、光栄でした」と改めて振り返った。
米国、英国、フランス、タイなど世界16の国と地域で配給されることも決定。「サイレントだったらと思って作ったので、面白く見ていただけたらうれしく思う」と期待した。チャオ役の山田も、「世界をつなげてくれる作品だと思うので、どんな方にも楽しんでいただける」とアピールした。
ステファンの声を担当した鈴鹿には歌唱シーンがあり、「小さい頃にお母さんから歌うなと言われて育って、歌うことを避けてきた人生だった」と苦笑。劇中で使用する間奏を含めた40秒ほどでいいと請われ、ボイストレーニングをしてレコーディングに臨んだが「録り終わったと思ったら、今度はフル(コーラス)でお願いしますと言われた。全く練習していなくて2、3番を歌わされ、これが芸能界かあと思った」とこぼし、会場の笑いを誘った。
それでも、「映画では40秒ですけれど、サントラ盤にはフルで入っているので気が向いたら聴いてください」とちゃっかりPR。そして、「見る人によっていろいろな受け止め方がある。いろいろなメッセージが込められているので、何度見ても新しい発見がある。さわやかな気持ちで、劇場を後にできる素敵な映画です」と自信のほどをうかがわせた。
取材/記事:The Hollywood Reporter 特派員 鈴木元
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