ジョルジオ・アルマーニ逝去、91歳 「アルマーニ」創設者が遺した功績と映画衣装の軌跡

ジョルジオ・アルマーニ 写真: JULIEN DE ROSA/AFP/GETTY IMAGES
ジョルジオ・アルマーニ 写真: JULIEN DE ROSA/AFP/GETTY IMAGES
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世界的ファッションブランド「アルマーニ」の創設者であるジョルジオ・アルマーニが91歳で死去したことが現地時間4日、同社の発表で明らかになった。アルマーニは、イタリア・ミラノの自宅で愛する人々に囲まれるなか安らかに息を引き取ったという。

アルマーニ・グループは4日、「深い悲しみをもって、アルマーニ・グループは創設者であり、尽きぬ原動力であった人物の逝去を発表します」と公式声明を発表。同社は、「疲れを知らずに最期まで働き続け、会社、コレクション、そして多様で絶えず進化するプロジェクトに身を捧げていました」と故人の最期について語った。

ジョルジオ・アルマーニは1975年に同名のファッションハウスを設立し、イタリア・ファッション界の発展に大きく貢献してきた。シンプルで洗練されたデザインと高品質な素材使いで、世界中のセレブリティや政財界の著名人に愛され続けた。

「アルマーニ」の従業員と家族は、共同声明で次のように述べた。「この会社では、私たちは常に家族の一員であると感じてきました。アルマーニ氏と共に歩んできた従業員と家族は、彼が築いたものを守り、敬意、責任、そして愛をもって彼の記憶の中で会社を前進させることを約束いたします」

ジョルジオ・アルマーニ、2023年ヴェネツィア国際映画祭会期中のファッションショーにて
ジョルジオ・アルマーニ、2023年ヴェネツィア国際映画祭会期中のファッションショーにて ©Jacopo Raule/Getty Images

アルマーニは2025年6月、ミラノファッションウィークを初めて欠席。2026年春夏メンズウェアのプレビューにおいて、病状の詳細は明らかにされていないものの、回復のため参加を見合わせていた。AP通信によると、同氏は今月、ミラノファッションウィーク期間中にジョルジオ・アルマーニ・ファッションハウスの50周年を祝う大規模なイベントを計画していたという。

アルマーニは映画の世界にも馴染み深く、リチャード・ギア主演『アメリカン・ジゴロ』(1980)、ケビン・コスナー主演『アンタッチャブル』(1987)をはじめ、『ダークナイト ライジング』(2012)、『ソーシャル・ネットワーク』(2010)、『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』(2011)、『ウルフ・オブ・ウォールストリート』(2013)、さらにジュリア・ロバーツジョージ・クルーニー共演の『チケット・トゥ・パラダイス』(2022)など、多数の作品で衣装を手がけた。

カメラの前だけでなく、舞台裏でもハリウッドはアルマーニのデザインに魅了されていた。エージェントからスタジオ幹部、トップレベルのスターに至るまで、アルマーニのスーツはハリウッドの定番ワードローブとなった。

その象徴的な場がアカデミー賞である。アルマーニが登場する以前のアカデミー賞のレッドカーペットでは、ボールガウンやビーズ装飾で華やかに飾られていたが、彼はその風景を一変させた。

特に1990年のアカデミー賞はアルマーニのショーケースのようで、ミシェル・ファイファー、ジュリア・ロバーツ、ジョディ・フォスター、ジェシカ・ラング、ジェシカ・タンディの5人が「アルマーニ」を着用していた。そして2025年のアカデミー賞では、主演女優賞候補のデミ・ムーアと主演男優賞を受賞したエイドリアン・ブロディがそろってアルマーニを身にまとった。

※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。編集/和田 萌

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