Netflix『モンスター』シーズン3──エド・ゲインの狂気、ティーザー公開

連続殺人鬼エド・ゲイン役を演じるチャーリー・ハナム、Netflixシリーズ『モンスター: エド・ゲインの物語』より 写真:Netflix
連続殺人鬼エド・ゲイン役を演じるチャーリー・ハナム、Netflixシリーズ『モンスター: エド・ゲインの物語』より 写真:Netflix
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チャーリー・ハナムが狂気に染まった――『モンスター: エド・ゲインの物語』のティザー予告編が公開された。

本作でハナムは、悪名高き連続殺人鬼エド・ゲインを演じている。これはライアン・マーフィーイアン・ブレナンによるNetflixの実録犯罪アンソロジーシリーズ『モンスター』の第3シーズン、全話が10月3日に配信される予定だ。Netflix側は「これまででもっとも戦慄的なシーズン」と称している。

ティザー映像の衝撃

公開された映像では、警察がゲインの自宅を捜索する様子が描かれ、あまりの異様さに捜査員たちが直視できないほどの衝撃を受けている姿が映し出される。ティザーのラストでは、ゲインと母親(演:ローリー・メトカーフ)が交わす会話が登場し、それはまさに悪夢そのものである。

初公開映像とゲインの悪名

今回の初公開映像は、先日解禁されたキービジュアルに続くものであり、そこではチャーリー・ハナムがエド・ゲインとして登場していた。ゲインは「プレインフィールドの肉屋」とも呼ばれる悪名高い連続殺人鬼であり、1950年代にその凄惨な犯行によって世間を震撼させ、墓荒らしとしても知られる。

ヒッチコックの声とホラー映画への影響

予告編のナレーションを務めるのは、アルフレッド・ヒッチコック役を演じるトム・ホランダーである。本作『モンスター: エド・ゲインの物語』はハリウッドへと視点を移し、ゲインがインスピレーションを与えたホラー映画、『サイコ』(1960年)などをも掘り下げていく。

製作陣の狙い

製作総指揮のイアン・ブレナン、ライアン・マーフィー、そして主演のハナムは、Netflixの公式メディア『Tudum』でゲインを取り上げる意図について語っている。これまでの題材と比べ、ゲインは比較的知られていない存在だという。実際、彼は前シーズン『ダーマー』(2022年)にも短く登場していたが、その際はシェーン・カーウィンが演じていた。

マーフィーは次のように語る。「ゲインはおそらく20世紀でもっとも影響力を持った人物の1人である。それにもかかわらず、ゲインについて多くの人はほとんど知らない。ゲインは20世紀の大物連続殺人鬼たち、テッド・バンディをはじめ、数々の人物に影響を与えたのだ」

実在のエド・ゲイン(1957年)写真:Bettmann/Getty Images
実在のエド・ゲイン(1957年)写真:Bettmann/Getty Images

役作りの裏側

エド・ゲイン役を演じるにあたり、チャーリー・ハナムは極めて貴重な資料を入手できたという。それは、逮捕からわずか2日後に録音された、唯一現存するゲイン本人の音声記録である。

「ゲインが拘留中に受けた約1時間10分にわたるインタビューだ。その中からゲインの言葉の抑揚や語り口、言葉の選び方、そして内に秘めたエネルギーの在りどころをつかみ取ることができた」とハナムは語っている。

怪物は生まれるのか、作られるのか

『モンスター: エド・ゲインの物語』は、アメリカ・ウィスコンシン州プレインフィールドに住むひとりの平凡な男が、いかにして「歴史上もっとも異様な怪物」へと変貌したのかを描く物語である。Netflixは「最大の恐怖の真実――怪物は生まれつきではなく、人間によって生み出されるのだ」と明かしている。

ライアン・マーフィーは『Tudum』のインタビューで「シリーズ全体のテーマは毎回同じである。怪物は生まれつきなのか、それとも作られるのか、という問いだ。エドの場合はその両方が混じっているだろう」と語る。

主演のチャーリー・ハナムも続ける。「本作はエドが何をしたのかよりも、エドがどんな人物であったかに焦点を当てる。人間的で、時に繊細で、そして一切の妥協なく掘り下げる作品になるだろう」

Netflixシリーズ『モンスター: エド・ゲインの物語』より 写真:Netflix
Netflixシリーズ『モンスター: エド・ゲインの物語』より 写真:Netflix

物語の内容

連続殺人鬼、墓荒らし、狂人。1950年代の凍てつくウィスコンシン州の田舎で、人当たりが良く、温厚なエディ・ゲインは朽ち果てた農場で、世間から距離を置き静かに暮らしていた。

だがその家の中には、アメリカの悪夢を塗り替えるほどの恐怖が隠されていた。孤立、精神錯乱、そして母親への異常な執着に突き動かされたゲインの歪んだ犯罪は、新たな怪物を生み出し、ハリウッドを数十年にわたり取り憑かせることとなった。

『サイコ』、『悪魔のいけにえ』(1974年)、『羊たちの沈黙』(1991年)――この猟奇的な遺産は、ゲインの姿をなぞる数々のフィクションの怪物を生み出し、異常犯罪への文化的な執着を燃え上がらせたのだ。エド・ゲインはジャンルに影響を与えただけではない。現代ホラーの設計図そのものとなったのである。

『悪魔のいけにえ』(1974年)Courtesy Everett Collection
『悪魔のいけにえ』(1974年)Courtesy Everett Collection

「モンスター」フランチャイズの系譜と豪華キャスト

『モンスター: エド・ゲインの物語』は、『ダーマー』(2022年)、『モンスターズ: メネンデス兄弟の物語』(2024年)に続く新シーズンであり、いずれも実際の犯罪事件を題材にしてきた「モンスター」フランチャイズの系譜に位置づけられる。2022年のシリーズ初登場が大成功を収めて以来、本作は毎シーズン異なる実録犯罪を描き出してきたのである。

ジェフリー・ダーマー役を演じるエヴァン・ピーターズ、Netflixシリーズ『ダーマー』(2022年)より 写真:Netflix
ジェフリー・ダーマー役を演じるエヴァン・ピーターズ、Netflixシリーズ『ダーマー』(2022年)より 写真:Netflix
(手前)エリック役のクーパー・コック、(奥)ライル役のニコラス・アレクサンダー・チャベス、Netflixシリーズ『モンスターズ: メネンデス兄弟の物語』(2024年)より 写真:Miles Crist/Netflix
(手前)エリック役のクーパー・コック、(奥)ライル役のニコラス・アレクサンダー・チャベス、Netflixシリーズ『モンスターズ: メネンデス兄弟の物語』(2024年)より 写真:Miles Crist/Netflix

キャストには、スザンナ・ソンをはじめ、ヴィッキー・クリープスオリヴィア・ウィリアムズレスリー・マンヴィル、ジョーイ・ポラリ、チャーリー・ホール、タイラー・ジェイコブ・ムーア、ミミ・ケネディ、ウィル・ブリル、そしてロビン・ワイガートといった実力派が名を連ねている。

製作体制

製作総指揮は、共同クリエイターであるライアン・マーフィーとイアン・ブレナンを筆頭に、マックス・ウィンクラー、エリック・コフタン、スコット・ロバートソン、ニッサ・ディーデリッヒ、ルイーズ・ショア、カール・フランクリン、そして主演のチャーリー・ハナムが務める。監督はブレナンとウィンクラーが担当し、脚本は全エピソードをブレナンが手がけている。

※本記事は英語の記事から抄訳・要約しました。

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